異常気象:4月以降 まとまった雨なし…降水量が平年の半分以下 空梅雨か?
関東から西にかけてはすでに梅雨入りしているが、今年4月下旬以降、この2カ月近くの間に降った雨量は、東京で平年の43%など、各地で軒並み少ない状態が続いているとして、気象庁が注意を呼びかけている。
気象庁によると、東日本の太平洋側と西日本では4月下旬ごろから高気圧に覆われて晴れる日が多く、降水量の少ない状態が続いている。
関東甲信から九州南部にかけては、今月初めに梅雨入りしているが、まとまった雨は降っておらず、4月21日からの降水量が軒並み平年の半分以下となっている。
4月21日から6月13日までの各地の降水量は、平年値と比較すると、東京で42%(96.5ミリ)、名古屋43%(107.5ミリ)、和歌山41%(97.5ミリ)、徳島44%(111.5ミリ)、下関39%(106.0ミリ)などとなっている(いずれも速報値)。
気象庁によると今後1週間程度は梅雨前線が日本の南の海上に停滞するため、少雨の解消にはつながらず、農作物や水の管理に注意を呼びかけている。
こうなると、気になるのが「首都圏の水がめ」と言われる利根川水系のダムの動向だ。
昨年6月には利根川上流の8つのダムの貯水量が50%を下回り、1992年以降の最低記録を更新して、8月には取水制限を実施したが、国土交通省関東地方整備局によると、今年は冬の間に降った雪解け水が豊富で、14日時点の貯水量は8ダム合計で平均の95%とまずは安心。だが、降水量については平均の2割にとどまっていることから、引き続き節水を心がけることが重要だ。