米ネバダ州ラスベガスで1日午後10時(日本時間2日午後2時)ごろ、ホテル周辺のコンサート会場を狙った銃乱射事件があり、現地警察によると、少なくとも50人が死亡、200人以上がけがをした。容疑者は1人とみられ、射殺されたという。米メディアは「米史上最多の犠牲者を出した銃乱射事件」と伝えている。

 警察などによると、事件が起きたのはラスベガス中心部にあるカジノホテル「マンダレイ・ベイ・リゾート・アンド・カジノ」の前。野外でカントリーミュージックの音楽祭が開かれており、容疑者はこのホテルの32階から、観客で埋まった会場に向けて自動小銃で無差別に発砲。観客が次々と血を流して倒れ、現場は混乱に陥った。

 警察は、スティーブン・パディック容疑者(64)を実行犯と断定。地元に住む男で、客としてホテルに宿泊していたとみられる。警察は、単独犯で今のところテロ組織とのつながりはないとみている。一方、この男と一緒にいたとみられるマリロー・ダンレーというアジア系の女性の行方を追っている。

 マンダレイ・ベイは毎年1月に日本を含む世界中の電機メーカーなどが集まる国際的な家電見本市の会場の一つにもなっており、日本からの観光客も多い。

 ラスベガスのマッカラン空港から「ストリップ」と呼ばれる目抜き通りを挟んですぐ西側にあり、空港は一時的に離着陸を止めた。一部の到着便は他の空港へ振り替えるなどした。