札幌の集団感染拡大止まらず 病院や施設、コールセンター
北海道と札幌市は16日、新型コロナウイルスの感染者集団(クラスター)が発生している同市北区の介護老人保健施設「茨戸(ばらと)アカシアハイツ」で、新たに30代の女性介護職員1人の感染が確認されたと発表した。この施設の感染者は計85人となった。
院内感染が発生している同市白石区の「国立病院機構北海道がんセンター」でも、新たに70代の女性入院患者の感染が確認。4月8日から計3回陰性と確認され、14日に初めて陽性反応が出た。同センターの感染者は計81人となった。
北海道は「特定警戒都道府県」に継続指定。札幌市を中心に感染拡大の「第2波」に見舞われ、クラスターの拡大が続いている。
道によると、新たに感染が判明したアカシアハイツの職員は、陽性患者の介護を担当していたという。
アカシアハイツでは4月18日に最初の患者が発症。感染症の専門家や医師らが対応に当たっているが、感染拡大が止まらず、入所者の死亡も相次いでいる。
札幌市は「適切な介護が必要」として、アカシアハイツの陽性患者を病院に移さず施設での療養を継続。運営法人によると、現在も陽性患者40人を含む入所者71人が施設内にとどまっている。しかし、介護職員の不足が解消できず、市によると、現在も10人程度が不足している。
市は「少ないスタッフで入所者をケアする負担が非常に大きくなっている」などとして、16日付で現地対策本部を設置。市高齢保健福祉部は「施設へは全国規模で応援の申し出がある。来週早々にも関係団体と協議し、支援を依頼したい」としている。
札幌市では16日、クラスターが発生しているコールセンターでも、新たに40代の女性社員1人の感染が確認。このコールセンターの感染者は計19人となった。
この日、北海道内ではクラスターが発生している障害者支援施設「向陽園」(遠軽町)でも新たに40代の男性入所者の感染が確認された。道によると、この施設の感染者は計10人となった。
道によると、16日午後5時点の道内の感染者は延べ1006人。治療中の患者は343人で、うち17人が重症。16日までに計74人が死亡した。
コロナ鬱にならないような生活をしなければ