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佐藤史生「死せる王女のための孔雀舞」
すっごい昔のコミックです。
もう絶版なんじゃないかな。
BLではありません。
が、実はわたしの一番好きな漫画家さんで「七生子」シリーズは一番好きな漫画です。
お世辞にも上手い絵とはいえないけれど、妙な雰囲気があるんです。
台詞ひとつひとつが輝いていて惹き付けられました。
ああ、この人は相当頭のいい人なんだな、と読んでいて思いましたもの。
彼女の才気溢れている台詞に当時はもう夢中でした。
わたしにとって天才は「萩尾望都」ではなく「佐藤史生」でした。
好きが高じてお仕事お手伝いに行かせてもらいました。
まあ、ご本人に接している分好きの度合いも強いわけでして。
作品同様、佐藤先生は魅力的な方でした。
もう、溢れる才能を持て余しているんじゃないかと思うくらい。
仕事中にしてくださるお話の面白いことったら!
時には図解付きで説明してくれたり……。
「先生~!締め切りが~!そんなの悠長に描いてないで原稿描いて~」
と何度叫んだことか(心の中で)
いろいろな漫画家さんが原稿を手伝いに来ていました。
なんというか、ちょっとカルト的な存在でしたからね~。
カリスマ性があるというか。
漫画もそうだけど、人間的にも。
二十歳そこそこのわたしにとって歳の離れた佐藤先生は大人の女性でもう憧れの象徴。
彼女が漫画を描いていた時期に、供にその空間で過ごすことができたのは、
本当に幸せなことだったと思ってます。
今は描いていらっしゃいませんからね。
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「七生子シリーズ」より七生子
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「夢見る惑星」よりイリス
これは頂き物です。
ずうずうしくも絵をねだったりすると気軽に応じてくださいました。
若気の至りですね~。今ならできませんよ、たぶん。
ちょっと最近のブログは思い出バージョンです。
本棚なんかを探索していると古い本とか出てきて、いろいろ思い出すことばかりですね。
本棚がノスタルジックな物体であることを認識しました。