筆の足跡

日々の出来事と趣味のお絵描きの記録です。

歌舞伎のお勉強

2009年03月07日 | 本・漫画・音楽
4月に歌舞伎を見に行きます!
友人が取ってくれたんです~!
歌舞伎デビューです!

で、これを買ってお勉強中。



「歌舞伎お作法」なんて堅苦しいタイトルですけど
中身はとってもくだけています。
チケットの購入方法から、座席の解説、演目なんかはイラスト付き(笑える)で紹介されていて
初心者にはうってつけのガイドです。
当日券なんてものもあったんですね~。

公演は平日。
もちろんお仕事半日お休みします!ふふふ~。

で、もっと勉強しようと思って図書館で借りました。



皆川博子「花闇」
何の勉強じゃ~!
いや、でもなかなかいいです。
江戸時代末期、一世を風靡した女形、三代目沢村田之助を、弟子の三すじの視線で淡々と描いた小説です。
美貌と才能を備え時に傲慢でさえある田之助を、冷ややかな視線で見守る三すじの瞳の奥にあるのは、間違いなく彼への愛だと思います。
濡れ場なんかひとつも出て来ませんがとにかく色っぽいというか、艶やかというか、そういう雰囲気が根底に流れていて。
それは田之助が放つ濃艶な色気であり、それとは対照的な三すじの田之助に対する押し隠し屈折した想いであり、
そういうものが相乗して、この妖艶さを出しているのでしょう。

この時代の歌舞伎役者の地位は低かったようです。
しかも豪華な生活を維持するためには多額のお金が必要。
たかが十歳の田之助が金のために賓客(男)に体を差し出す、なんてことが当然のことのように書かれています。
どこまでが事実でどこからが創作なのかはわかりませんが、
歌舞伎を知り尽くしてなければ書けない小説です。
役者たちの意地とプライドの張り合いがとても楽しめました。

田之助の最後は壮絶だったようです。
不治の病にかかり朽ち果てて行く体。
それでも舞台にたつ田之助の執念と迫力に魅せられます。

で、これで歌舞伎はばっちり?
なんてはずもなく……。

ちなみにわたしのお目当ての玉三郎は「廓文章」の夕霧です。
楽しみです。
歌舞伎座に行くのはこれが初めてで、そして最後になるのかもしれませんね。



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