教室のこと・速読のこと・受講生のスコア・SEG講習生のスコア等々について書いています。
クリエイト速読スクールブログ
2016年体験記「全ての文章に目を通し、内容を理解して読書を楽しみたい」
今年の体験記は、古藤雅代さんにお願いしました。
古藤さんは、2015年6月にクリエイトに入会した女性です。
もう成人となった三人の姉弟のお母さんでもあります。
タイトルは本文から拾いました。
文字の拡大や赤文字青文字などは、こちらの恣意的なものです。
全ての文章に目を通し、内容を理解して読書を楽しみたい
古藤 雅代
1.個人店が生き残っていくには
私は20年ほど前から主人と二人で小さな飲食店を営んでいます。
店を初めた当時はバブル崩壊から数年がたち、飲食業界でも大手を筆頭に価格破壊、安売り競争が広がっていました。
そんな中で私達のような個人店が生き残っていくにはどのような経営をしていったらよいのか? 何年も子育てに夢中で経営のことなど何も分からず過ごしてきた私の前に、それまで考えたこともないような問題が次々と生まれてきました。本を夢中になって読むようになったのはそのころからです。なんとか店を長く楽しく続けていきたい、そんなせっぱ詰まった思いからでした。
読書を始めた最初のころは、これを読めば売り上げが簡単に上がる! というようなハウツー本を次から次へと読みました。でも商売はそんなに甘くはないですね。売り上げを簡単に上げる方法があったとしても、それは一時的なものでしがありません。何か根本的に商売に対する考え方、人に対する想いを変えていかなくてはいけないのでは? と思うようになっていきました。
2.速読には以前からとても興味がありました
それからしだいに、自分の精神を鍛えてくれるような自己啓発書を読むようになりました。
「武士道」新渡戸稲造、「幸福なる人生」中村天風、「後世への最大遺物・デンマルク国の話」内村鑑三など何十年も読み継がれているもの。石田梅岩、松下幸之助、小倉昌男など商人、経営者の鑑となるような人に関するものも読むようにしています。こういったものを読んでいるうちに、私たちの仕事への取り組み方も変わっていきました。
私たちが経営している店は、どこにもあるとんかつ屋です。
ただ、何回も足を運んでくれるお客様から会員さんを募り、落語会や音楽会、お酒やワインの会などいろいろなイベントを長く催しています(店の宣伝になっていますね。すみません(汗))。
イベントを開くには会報の発送やメルマガの配信、ブログやフェイスブックの投稿、チラシ、ポスターの作成などいろいろなツールを使って集客をしなくてはなりません。そして、その一つひとつをお客様に受け入れてもらえるように考えなくてはいけません。当然文章を書くことも多くなりました。日々の勉強を怠ることができない毎日です。
そんなことから少しでも本を速く読みたい、自分の想いが伝わるような文章を短時間で書けるようになりたいという気持ちがどんどんつのっていきました。
3.速読を始める前の迷い
前置きが長くなりましたが、以上が私が速読に興味を持った理由です。
速読に関する本はここ数年で5、6冊読んでみました。読むたびに挑戦してみたいという思いは強くなります。
でも、どうしてもなかなか前に進めない理由が二つありました。
一つ目の理由は、速読は効率重視だけの考え方が基本になっているような気がしていたということです。
最初に私が読んだ速読の本には、拾い読みや飛ばし読みをするといった方法が書かれていました。読んでいる途中から、「速読ってそういうものだったの?」とそれまでに抱いていたイメージと全く違っていたので驚くと同時に、自分には向かないとすぐに思いました。確かにそういった技術をしっかりと身につければ、短い時間にたくさんの本を読むことができるかもしれません。
でも私は本が大好きなので、これから読む本を決めるときには本屋さんなどでたくさんあるものの中から一生懸命選びます。
最初は著者やタイトルに惹かれて選ぶのですが、編集に関わった人たちや表紙や挿し絵などデザインを考えた人たちを含めると、一冊の本が出来上がるまでにはどれだけたくさんの人の想いが込められているのだろう。そんなことを想像すると、やはり全ての文章に目を通し、内容を理解して読書を楽しみたいのです。
また先ほどお伝えしましたように、私は以前仕事に対しても効率的に早く売り上げを上げたいという思いから、そういった方法が書かれた本をよく読んでいました。でも結果的に上手くいきませんでした。能力的に未熟なうちから効率を重視し過ぎたので、部分的なところばかりに目がいってしまい全体を把握することが出来なくなっていたのだと思います。そんな苦い経験から何事に対しても効率を優先した考え方で取り組むのではなく、先ずは全体を把握しながら物事を進めることが出来る能力を高めていこうと思うようになりました。速読に対しても、一冊を速く読むということばかりに重点を置くような方法なら身につける意味がない。この点で速読を始めることにずっと迷いがありました。
二つ目の理由は、時間の確保ができるかということです。
私はこれまでに速読ではありませんが、いくつかの通信教育を受けたことがあります。
講座を修了していつも思うことは、何かを習得するにはやはり教室などに通って先生から直接習った方が良さそうだということです。ですから速読も始めるとしたら教室に通いたいと思っていました。でもそれには、一定のまとまった時間が必要です。
仕事の休憩時間や定休日など、限られた時間の範囲内で通えるところを見つけなくてはなりません。
4.クリエイトとの出会い
そんな中、ネットでたまたま見つけたのがクリエイト速読スクールです。ホームページの「初めての方に」というところを開くと、嬉しいことに「予約不要のフリータイム制」と書いてありました。
これなら時間も曜日も通う間隔も自分で自由に調整できそう! 池袋は近くないけど何とか通えるかも。時間的なハードルは越えられそうです。
この瞬間、クリエイト速読スクールが私の中で急に身近な存在となりました。
でもこの時点ではまだ、「本当に速く読めるようになるのかな?」「飛ばし読みのようなことをして中身がよく理解できないなんていうことはないのかな?」そんな不安がありました。
すぐにもっと詳しいことを知りたいと、授業内容や体験記、料金体系などホームページに書かれてある情報に目を通しました。
最初に印象に残ったことは司法試験の合格者を多数出しているということです。えっ? 速読スクールってそういう人たちが通うところなの? 私のような主婦が通うのは場違いかも、と一瞬躊躇しました。でもそれだけの実績があるということは、信用できるスクールに違いありません。
そう思いながらその後もホームページを見続けていくと、内容がきちんと理解できる速読であるということや、料金がそれまでに見てきたいくつかのスクールに比べると格段に安くて、そして「3倍速保証制度」というものがあることが分かりました。またテレビCMなどで有名な生涯学習のユーキャンと提携しているということなど安心材料が次々と見つかりました。
そしてこの時もうひとつ興味をそそられたのは「文章演習講座」というこれまでに聞いたことがない講座です。日程をみると残念ながら仕事を抜け出せる時間帯ではありません。でもいつか受けてみたい! 入会して速読のレッスンに通っているうちに受けられるときが来るかもしれないと、まだ入会もしていないのに楽しみが出来たような気持ちになりました。
そして色々な不安もほぼ解消されたので、無料体験レッスンを受けてみようと早速電話で申し込みをしました。
5.体験レッスンはあっという間
初めての体験レッスンはワクワクしながらあっという間に終わってしまいました。頭を必死でフル回転させたわりには疲労感はなくスッキリとした感じで、これは脳にとってすごくいい運動になりそうだと思いました。脳の老化防止にも良さそうです。
また受講中の感覚がなぜか長年続けてきたエアロビクスのレッスンを受けているときの感覚に似ているなと思いました。このことについては何故その時そんなふうに感じたのか全く分からなかったのですが、あとになって教室で松田さんにお会いする機会があり、お話を聞いているうちにその謎が解けました。
松田さんがおっしゃったことは、私たちがクリエイトで受けているトレーニングはスポーツジムの筋トレのようなものでコツコツと続けることで力がついていく。どんなスポーツ選手でも基礎を大事にして練習を重ねるからこそ一流になれる。速読も同じで少し練習しただけで夢のように速く読めるようになることはない。といった内容だったと思います。
エアロビクスのレッスンでは一定の時間に次から次へとわき目も振らずインストラクターの指示に従って身体を動かしていきます。頭もそうとう使い集中力も必要です。最初は全くついていけず、コツコツと努力し続けてやっと人並みに動けるようになりました。
エアロビクスはそういったところに魅力を感じてずっと続けてきたのですが、まさか速読の体験受講で同じような感覚を味わえるとは思いませんでした。自分が好きで続けてきたエアロビクスとクリエイトのレッスンには何か通じるものがありそうだ。そう思うと、とても嬉しく感じられました。
また、それと同時に感じたことは自分の出来なさに対する悔しさです。どうしても問題をひとつひとつ丁寧に解いていこうとする習慣があるせいか、時間内でスピードを上げることが出来ませんでした。
その他、視野の狭さや記憶力の弱さを改めて実感し、生活の中にこのようなトレーニングを取り入れていくことの必要性を感じました。そしてこれは長く続けていれば脳に絶対よい影響があるに違いないと思えたので、受講することを決心しました。
6.若い人が多いことにびっくり
通い始めてまず驚いたことは若い人、特に中学生や高校生ぐらいの人たちが多いということです。それまで速読というのは社会人が必要にせまられて始めたり、趣味の読書が高じて始めたりするものだと思っていました。
受験や学校の成績のことを考えて受講するお子さんが多いのには本当にびっくりしました。自分自身の人生損したなと思うと同時に、既に成人してしまった我が家の三人の子どもたちにもやらせれば良かったと親として後悔の気持ちもわいてきました。
7.イメージがとても大事
また、受講してからすぐに自分の弱点が明らかになりました。イメージする力がすごく弱いということです。子どものころから暗記が苦手で、覚えることには人一倍時間がかかり苦労してきました。当然、その苦労は大人になったいまでも続いています。でもこれは自分の弱点なのだから仕方のないことだと諦めていました。
それがクリエイトに通うようになって、暗記にはイメージすることがとても大事だと初めて知ったのです。私の場合そのイメージすることがすごく苦手なので、当然暗記も苦手なわけでした。それを知ることができたのは大きな収穫です。
今は自己啓発の読書が中心ですが、これからは小説をたくさん読んだり映画を見たりして想像力を豊かにしていこうと思います。その方が人生数倍楽しくなりそうです。
8.「人と比べない。前回の自分よりほんの少しでも進歩があればそれでよし」
教室でのスコアの伸びはとてもゆるやかです。毎回上がったり下がったりの繰り返し。それでも続けているのは、ほんの少しずつだけど、確実に力はついていると感じることができるから。本当にスポーツジムの筋力トレーニングの感覚です。
クリエイトのトレーニングは続ければ続けるほど、地道な積み重ねこそが一番大切だということを教えてくれる内容です。効率的なものを追い求めることに抵抗を感じる今の私に、ぴったりとはまっている感じです。
今トレーニングを受けるときの日々の心構えは「人と比べない。前回の自分よりほんの少しでも進歩があればそれでよし」です。
そして一方では、教室に通っていると本当にすごい人達がたくさんいて、長く続けているうちにいつかは自分もあんなふうになれるかも! と期待している自分もいます。イメージ記憶の制限時間がすごく短い人。倍速読書トレーニングでページをペラペラめくる人。同じ人間とは思えない人たちがたくさんいます。そんな人たちに少しでも近づけたらいいなと思います。
人と比べず自分の進歩状況を見つめながら、すごいなと思う人を目標に。これは教室に通うことでしか得られない楽しみですね。
9.老眼が進む中で
今のところ普通の本を読む速さは受講前の2倍位。新聞など一行の長さが短いものに関しては3倍位になったでしょうか。あまり伸びていないのでは? と思われるかもしれませんが、理由の一つとしては年齢的に老眼が少しずつ進んでいるため受講中も普段の読書も眼鏡を掛けたり掛けなかったりで、文字の見え方が安定していないからかなと思います。
多少無理をしてでも裸眼で読みたいという気持ちがあるので、その時の部屋の明るさや文字の大きさ、印刷の濃さなどによってなるべく掛けない方向で調整しています。これに関してはこれからも様子を見ながらということになりますが、ハンディを抱えながらも進歩はしているというところに目を向けていきたいです。
10.仕事を計画的にこなしていけるようになり、気持ちも楽に
最近感じていることがあります。受講して3か月くらいたったころからでしょうか。自分がやらなくてはならないたくさんの仕事や雑時にしっかりと向き合い、ひとつずつ長期的な見通しをたてて計画的にこなしていけるようになりました。以前はやらなくてはならないことの多さに圧倒されて、なかなか前に進めないという状況を繰り返していました。
それがかなり改善されて気持ちも楽になりました。仕事の量が減ったわけではないのに不思議だなと感じますが、こうして後から考えるとクリエイトのトレーニングを始めたことと無関係ではないと思います。
長くなりましたが、以上、私がクリエイト速読スクールに通うようになったきっかけと受講して、今感じていることです。まだ、ほんの途中経過にすぎないご報告ですが、これからも楽しみながら続けていきたいと思います。
「書き始めたときは、あまり長くなると読む人の負担になると思い短めにということを心がけていました。でも他の人の体験記をもう一度よく見直したりするうちに、取りあえず伝えたいことは全て書いてみようと思いました。お陰様でこの体験記について書き残したことはありません」
と、挨拶文にありました。
またクリエイトの財産がひとつ増えました。
古藤さん、お忙しいなかの体験記執筆、本当にありがとうございました 真
※クリエイト速読スクールHP
※古藤さん(Kさん)関連ブログです
・2016-05-18「トレーニング前は一文字ずつを追う読み方だった」
・2016-06-30「受講生Kさんのお店、とんかつ二条」
・2016-07-21「エアロビクスとクリエイトのレッスンには何か通じるものがありそうだ」
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思わず自分を重ねてしまいそうな体験記ですね!
「司法試験」からぐんとハードルが下がったような、安心感のある文章でした。ありがとうございました。