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羽生さん、永世名人に

 朝日新聞・毎日新聞主催の第66期名人戦七番勝負第6局で、 羽生善治王座・王将が名人通算5期で第十九世永世名人の資格を獲得しました 

  中学生で史上3人目のプロ棋士になったときから、ずっと(遠くから)彼を見守ってきました。

  NHK衛星放送で、羽生さんの髪に白いものが混じっているものを見つけ、二十数年という時間の長さを感じました。

  これで、第21期竜王戦決勝トーナメントを勝ち抜き、渡辺明竜王と初代永世竜王の座を賭け、秋から冬にかけ死闘を繰りひろげてほしいものです。

 永世七冠という、まさに空前絶後の偉業を成し遂げてほしいものです。 

 

羽生「最強」時代、再び 執念で永世名人に

アサヒ・コム

2008年6月17日22時28分

 初の名人位から14年。実績でも技術でも人気でも将棋界を牽引(けんいん)してきた羽生善治二冠(37)が、ついに19人目の「永世名人」に名を刻んだ。森内俊之名人(37)に挑んだ第66期将棋名人戦七番勝負。互いに認め合う同世代のライバル対決を4勝2敗で制し、最強「羽生世代」の旗手が、再び戦国将棋界の統一に乗り出した。

 「名人戦は出るまでが本当に大変。瞬間的ではなく、長い道のりのプロセスなんだと痛感しました」。激闘を終えて約1時間後の記者会見。新名人は晴れやかな表情でシリーズを振り返った。

 7大タイトル独占など圧倒的な実績を残し、「永世名人」も時間の問題と思われていた羽生新名人。十七世名人資格者の谷川浩司九段(46)が「永世名人の中に羽生さんの名前があるべきで、私もなってほしい」と話す。ファンも待ち望んでいたが、「永世」への道は生やさしくはなかった。足踏みが続く。

 94年に初めて名人位に就いて以降、名人位は谷川、佐藤康光・現二冠(38)、丸山忠久・現九段(37)、森内と入れ替わった。挑戦権を争うA級順位戦も谷川、佐藤ら強豪10人がひしめき、勝ち抜いて七番勝負に登場できたのは3年ぶり。渡辺明竜王(24)を筆頭とする若手の追い上げもあり、今は7大タイトルを5人で分け合う戦国期(名人戦開幕時)だ。

 「また来年出られる保証はない。今回のチャンスは生かしたいと思っていました」。だからか。七冠制覇以降は「勝負よりも内容重視」に見えた羽生新名人が、名人位奪還への意欲をみなぎらせた。森内名人の完璧(かんぺき)な指し回しに負けてもおかしくない形勢に追い込まれた第3局が傑出していた。粘りに粘って名人戦史上に残る大逆転。ライバルの一人である深浦康市王位(36)に「『永世名人』という明確な目標を前に、眠っていた勝負熱が復活した」と言わしめた。

 注目のライバル対決になった今シリーズは、将棋ファンならずとも勝敗の行方に関心を呼んだに違いない。朝日新聞東京本社や東京・千駄ケ谷の将棋会館などで開かれた大盤解説会は局を重ねるごとに盛り上がった。朝日新聞の会場は今局、立ち見を含め、第1局の3倍近い約270人で沸いた。

 敗れはしたものの昨年、羽生新名人を追い越して十八世名人の資格を得た森内名人の好敵手ぶりも無視できない。第62、第63期で2度にわたって「羽生永世」の夢を砕き、今期もカド番の第5局で圧勝して最後まで苦しめた。

 羽生新名人は今、名人戦と並行して四冠目をかけた棋聖戦五番勝負を同世代の佐藤二冠に挑んでいる。今秋の竜王戦七番勝負に挑戦する可能性も残しており、最後に残した永世称号「永世竜王」も視野に入れる。羽生新名人とタイトル戦成績5勝6敗の森内名人だけでなく、将棋界は幾重にも重なるライバル対決で目が離せない。

 「ほっと一息つきましたが、重要な対局が迫っています。瞬間、瞬間を次の目標にしていきたい」(丸山玄則)

 

将棋:羽生新名人、強さの秘密は何か 関係者に聞く

毎日jp毎日新聞 2008年6月17日 21時33分

 羽生新名人の強さの秘密は何か。ライバルとして長年、激闘を繰り広げてきた谷川浩司九段(十七世名人資格者)に話を聞いた。

 --最近の羽生さんは内容重視というか、勝負にあまりこだわらない感じでした。でも、今期は永世名人という目標があるので、かなり勝ち負けを意識していたと思います。

 羽生さんの強さは、柔軟性があって、その局面の急所をとらえる能力が高いところにあります。作戦の選択も相手の出方に自然に対応していますが、すべての戦型を熟知していないと、こうしたことはできません。

 歴代永世名人の中に羽生さんの名前がないのは不自然でしょう。これで落ち着いた感じがします。

 ◇なるべき人なった

 ▽中原誠十六世名人の話 

 ずいぶん時間はかかりましたが、なるべき人がなったと思います。オールラウンドプレーヤーで欠点がなく、これまでいなかったタイプの棋士。7冠全制覇も快挙でしたが、永世7冠も達成してほしいものです。

 ◇ふさわしい称号

 ▽脳科学者の茂木健一郎さんの話 

 羽生さんは、いつでもどこでも将棋のことを考えられるといい、仮想の世界で将棋の神様とたわむれている。永世名人の称号は、すてきな羽生さんにふさわしい。その思考がどのように飛躍するか、ますます目が離せません。

 ◇無限の世界見る人

 ▽作家の小川洋子さんの話  

 素人には有限にしか見えない将棋盤の中に、羽生さんは無限の世界を見ているのでしょう。雑誌の対談で、この人は300年ぐらい生きているのではないか、という印象を抱きました。今回、改めて人間離れした大器だと感じました。

 

 渡辺明ブログ、「妻の小言。」をよく読み、まだ3歳のご子息柊くんの将棋の進歩にほほ笑ましくも驚かされているこちらとしては、羽生名人渡辺竜王の七番勝負となると、仕事が手につかない日々を迎えることになりそうな気がしてコワいです。

 どれほどの将棋ファンが、その日を待ち望んでいることでしょう。 

 

          ※クリエイト速読スクールHP

 

 ※この日を記念して、カテゴリーに「将棋」をつくりました

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
名人。 (古い生徒3。)
2010-03-24 03:08:04
 あ、どうも。こんばんは。羽生さん世代の
身としては、嬉しい記事であります。

 先日王将位を失冠し、三冠に後退してしまいました。
勝つ時があれば負ける時もある。当たり前ですが
厳しい世界だな~、と感じてしまいます。

 今年も名人戦の季節がやってまいりました。
楽しみにしたいと思います。

 本音はもちろん、防衛を願っています。

 おやすみなさい。
 
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