古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十章 乍恐奉申上返答口上覚ひかえ其の二十三

2014年01月14日 06時22分51秒 | 古文書の初歩

 

「乍恐奉申上返答口上覚控え」第四頁、上の七~九行目

 

解読 當村領分ニ而瀧より下モハ有田領ニて

    双方取合之境目ニ而往古より支配仕来

    候処、紛無御座候。

読み 当村領分にて、瀧より下『しも』は有田領にて

    双方取り合いの境目にて、往古より支配仕り来たり

    候ところ、紛れ御座無く候。

 

解説 はじめの「南」の様な字が「當」で、「当」の旧字体です。「当村領分ニ而」・・・当村領分にて。 「瀧より下モハ」・・・「下」に「モ」という送り仮名で、『しも』と読ませます。 「有田領」の「有」はいつもながら読むのは困難な崩し字です。形で覚える。 「双方取合の境目」・・・お互いに取り合いして決めた境界線の事。 「往古より」・・・昔から。 「支配仕来」・・・この四文字も読みにくい。 次の行の最初の点は「候」で、次の「m」の様な字は「処」です。 次の字も読みにくいですが、「紛」で、五行目の字と同じです。「紛れござ無く候」。