古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十章 乍恐奉申上返答口上覚ひかえ其の二十五

2014年01月16日 06時49分36秒 | 古文書の初歩

 

「乍恐奉申上返答口上覚控え」第四頁、上の十二~十三行目

 

解読 田并上村より下浦孫四郎江賣渡申候ニ付、夫故

    間違候義ニ而證據ニ者相立不申との義申出候。

 

読み 田並上村より下浦孫四郎へ売り渡し申し候に付き、夫れ故

    間違い候義にて証拠には相立ち申さずとの義申し出候。

 

解説 「田并」・・・「田並」。 「下浦孫四郎江」・・・「下浦」とは正式には「田並浦」の事です。田並浦の孫四郎さんへ。 「売渡申候に付」・・・「候」が難しい。 「夫故」・・・「故」の崩しは読むのは困難です。夫れだから。だから。 十三行目最初は難解ですが、「間違」と書いています。「間違い候義にて」・・・だから間違ったので。 次も難しい、「證據ニ者」・・・『しょうこ』には。 「相立不申」・・・相立ち申さず。証拠にはならない。 「との義」・・・「義」も何度も出ますが、形で覚えるのと、文章の流れから読みます。 最後は「申出候」・・・「出」も何度も出ます。最後の斜めのトは、「候」です。