古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十章 乍恐口上書附 其の七

2014年10月04日 06時20分52秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「乍恐口上書附」第二頁、上の五~六行目

 

解読 都合宜敷時節ニ者、少々余り水も御座候。

    右余り水ヲ以後地うゐ江取候而も雨繁

読み 都合宜しき時節には、少々余り水も御座候。

    右余り水を以て後地ういへ取り候ても、雨繁き

 

解説 はじめから判りにくいですが、「都」です。「都合」・・・『つごう』。 「宜敷」・・・宜しき。 「時節ニ者」・・・「時節には」。雨が多く、農業にとって都合の良い時節には。 「余り水も」・・・この「水」はまともです。「も」の字は読みにくい。 次ぎも読みにくいですが、「御座候」です。 「右余り水ヲ以」・・・この「水」は難解な「水」で、次は「タ」に見えますが。「ヲ」です。 「後地うゐ江」・・・「後地」も何度も出ますが、読みにくい。右に述べた余り水を後地ういへ。 「取候而も」・・・「江」も「取」も同じ字に見えます。「而」も読むのは困難。 次は「雨繁」・・・「雨」も「繁」も難解文字です。「繁」は二文字に見えます。「雨繁き」、『あめしげき』と読む。雨の多いこと。