古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十一章 儀定一札之事 其の六

2014年10月20日 07時41分40秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「儀定一札之事」第二頁、上の三~四行目

 

解読 衆被仰聞候段、村役人衆御申聞之趣

    承知仕。然處、余り水申請候ニ付而者

読み (役人)衆仰せ聞かされ候段、村役人衆御申し聞かせの趣

    承知仕る。然る処、余り水申し請け候に付いては、

 

解説 はじめは「衆」です。前行からの続きで御見分に来た「役人衆」、役人の方々。 「被仰聞候段」・・・仰せ聞かされ候段。「仰」「聞」「段」と難しい文字が並びます。「聞」は本行に二回出て来ます。見分に来た御役人から聞かされた内容。 「村役人衆」・・・「衆」も二回出ますが難しい。村の役人方。つまり「庄屋・肝煎」を指す。 「御申聞之趣」・・・申し聞かされた内容・趣旨。「趣」の崩しも難解。 四行目最初は「承知」です。「承」は「年」に少し似た崩し方です。 「然處」・・・然る処。「然」も「處」も読むのは困難です。 「申請」・・・申し請け。「貰う」の丁寧な言い方。 「候ニ付而者」・・・候については。「而」は「て」で、「者」は「は」の何れも変体仮名です。