古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十章 乍恐口上書附 其の十

2014年10月07日 04時38分48秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「乍恐口上書附」第三頁、上の一~二行目

 

解読 継御普請被為成遣候ハゝ、後地うゐ田人共

    一統有難仕合ニ可奉存候間、願之通御了簡

読み 継ぎ、御普請成し遣わせられ候わば、後地うい田人ども

 一統有り難き仕合わせに存じ奉るべく候間、願いの通り御了簡

 

解説 「継」・・・新溝掘り継ぎ。新しい水路を掘りつなぎ。 「御普請」・・・難しいですが、前ページにも出ました。『ごふしん』、溝掘り工事。 「被為成遣」・・・「成し遣わせられ」と読みます。教えて貰わねば読めない文字ですが、常套句です。 「候ハゝ」・・・そうらわば。 「田人共一統」・・・田を作っている百姓一同。 「有」が難しい字です。「有難仕合ニ」・・・普通は「難有」と書く事が多いですが、まともに書く場合も有ります。 「可奉存候間」・・・「存」と「間」が難しい。 「願之通」・・・「通」が判りにくい。 「御了簡」・・・取り計らい。