古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十一章 儀定一札之事 其の一

2014年10月15日 06時35分45秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

 

「儀定一札之事」第一頁、上の表題と一行目

 

解読       儀定一札之事

     一、後呂地うゐ并ニ木の下前共元来

読み       儀じょう一札の事

     一つ、後地うい並びに木の下前共、元来

解説  「議定」・・・『ぎじょう』、審議して定めた約束ごと。 「一札」・・・一通の文書。書類。 「儀定一札之事」・・・相談して決めた事を一つの文書にして書き表します。 「後呂地うゐ」・・・前の文書では「呂」の文字は無かったのですが、今回は「呂」が送り仮名のような形で入っているので、『うしろじうい』と読みやすくなっています。「うゐ」は山と川に挟まれた細長い一画の土地の意味で、地名とすれば、「後地」、「うしろじ」、でよいわけです。「うゐ」は土地の形の説明言葉になりますが、地名として「うしろじうい」と呼んだのでしょう。 次の難解な字は「并」です。現在の「並」と同じ意味で使った文字。「并ニ」・・・並びに。 「木の下前」・・・「後呂地うゐ」の南寄りの地名ですが、現在は使われていません。 「前」の下の字は「共」です。 最後は「元来」・・・元々。