清見糺秀歌研究 ⑥(〇四年九月) かりん鎌倉支部 報告 鹿取 未放
81 四十雀ゴジュウカラ聞くククククク六十からが人生である(96/4)
★下句には井伏鱒二の「サヨナラダケガ人生ダ」の援用がある。これまで苦渋に満ちた人
生だったが、それらのしがらみから解放されたのだろう。(田村)
★下句のようにほんとうに本人が思っていたとは考えられない。(大堀)
★四十、ゴジュウ、六十と流れよく、全体に軽く歌っているが、鳥の鳴き声と自分の笑い
を掛けている「ククククク」あたりにはけっこう屈折した思いがあるのだろう。もちろ
ん「六十からが人生である」と大まじめに思っているわけではなく、むしろ六十からに
期待をかけたかったのが本心だろう。祈りだったのかもしれない。(鹿取)
81 四十雀ゴジュウカラ聞くククククク六十からが人生である(96/4)
★下句には井伏鱒二の「サヨナラダケガ人生ダ」の援用がある。これまで苦渋に満ちた人
生だったが、それらのしがらみから解放されたのだろう。(田村)
★下句のようにほんとうに本人が思っていたとは考えられない。(大堀)
★四十、ゴジュウ、六十と流れよく、全体に軽く歌っているが、鳥の鳴き声と自分の笑い
を掛けている「ククククク」あたりにはけっこう屈折した思いがあるのだろう。もちろ
ん「六十からが人生である」と大まじめに思っているわけではなく、むしろ六十からに
期待をかけたかったのが本心だろう。祈りだったのかもしれない。(鹿取)