かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の一首鑑賞  80

2020-11-06 19:41:36 | 短歌の鑑賞
    清見糺秀歌研究 ⑥(〇四年九月)        鎌倉なぎさの会  報告 鹿取 未放
            

80 押す、敲く賈島は歩いて考えたわたしはベッドでかんがえている(96/4)

賈 島(かとう)は中国唐代の詩人で、苦吟をもって名高い。「李欵の幽居に題す」中の一句で僧は敲くがいいか、僧は推すがよいかと悩みながら歩いているうちに韓愈の行列に突き当たり、賈島が悩みを打ち明けて相談したところ、韓愈は「それはもちろん、僧は敲く、が良い」と言下に答え、それから賈島は韓愈の門下に入ったという話がある。「推敲」はこのエピソードから生まれたという。(Wikipedia等参照)

★下句の出し方が柔軟(田村広志)
★歌の推敲をしているのでもあるが、ベッドだからもちろん裏側には押す、敲くは女の躰 でもあるという
 含みをもたせているのだろう。(鹿取)
   

コメント
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