かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の短歌鑑賞 95

2020-11-30 21:20:19 | 短歌の鑑賞
   ブログ版 清見糺の短歌鑑賞 13 生きることの意味
                                   鎌倉なぎさの会   
                          

95 生きることの意味つきつめて考えるミミズの貌が浮かべられない
             「かりん」96年11月号

 三句切れか、切れ目無しの歌か、少し迷うところである。三句切れと考えるとミミズとの繋がりが分かりにくいので、おそらく切れ目がない歌なのだろう。生きることの意味をつきつめて考えているミミズの貌を思い浮かべることができないということは、そういうことをミミズは考えていないと作者は判断しているのだろう。 
 人を喰ったような内容の歌だが、一、二句目に句割れ・句またがりを使用してわざとごつごつした感じを出している。作者は生きることの意味をつきつめて考え、倦んでいるということなのだろう。(鹿取)
           
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする