かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『泡宇宙の蛙』の一首鑑賞 94

2022-06-27 15:45:11 | 短歌の鑑賞
  2022年度版 渡辺松男研究2の13(2018年7月実施)
    【すこし哲学】『泡宇宙の蛙』(1999年)P65~
     参加者:K・O、A・K、T・S、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:渡部慧子 司会と記録:鹿取未放


94 まぢかにみてわれふためきぬ配偶者のかおがごはんつぶから構成されている

     (当日意見)
★アルチンボルトの絵を直観的に思いました。いろんな果物で顔ができている、気持ち
 悪い。(A・K)
★私もアルチンボルトも思ったし、江戸時代の裸の力士を何人も組み合わせて一人の顔が出
 来ている絵も思い出しますね。(鹿取)
★人間の顔って、ある瞬間、あっと思う時がありますよね。これまで自分が見ていたものと
 全く違うように見える時が。間近で見たんでしょう、今まで隠されていたものが歴然と出
 てきた。下句はとても散文的ですね。(A・K)
★まあ、アルチンボルトよりもご飯粒はユーモアがあって可愛らしいですね。自分の子ども
 なんかでも、ものも言えない赤ん坊の時に、得体の知れない異星人を見ているような恐ろ
 しさを感じることがありましたね。(鹿取)
★細胞レベルで見れば、日本人のDNAの中に入っているご飯粒。でも、何か怖い感じもす
 る。(K・O)

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