かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 112 スペイン⑥

2024-10-16 11:23:18 | 短歌の鑑賞
  2024年度版 馬場あき子の外国詠13(2008年11月実施)
    【西班牙4 葡萄牙まで】『青い夜のことば』(1999年刊)P65~
      参加者:T・K、崎尾廣子、T・S、藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
      レポーター:T・S   司会とまとめ:鹿取未放
          


112 クワダルキビルの川上にハポンの街ありと指さす見れば心は騒ぐ

      (まとめ)
 スペインの古都セビリアにはクワダルキビルという川が流れていて、その川上10キロくらいのところにハポン(スペイン語で「日本」という意味)の姓を持つ人が400人ほど暮らしているという。その街の名前はコリア・デル・リオ、街の公園には支倉常長の像もある。つまりこの街は1614年(慶長19年)派遣された慶長遣欧使節団の中で、自ら意志して信仰を守る為に現地に留まった人々の子孫がハポン姓を名乗っているのだそうだ。
 指を指したのはガイドさんであろうか。慶長遣欧使節団、支倉常長について思い入れの深い作者にとって、指さされた街はまさに〈ゆかしい〉場所であったろう。だから「心は騒ぐ」のである。(鹿取)


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