かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 50 アフリカ⑤

2023-09-06 10:52:06 | 短歌の鑑賞
 2023年度版 馬場あき子の外国詠 ⑥(2008年3月実施)
   【阿弗利加 2 金いろのばつた】『青い夜のことば』(1999年刊)P168
   参加者:KZ・I、KU・I、N・I、崎尾廣子、T・S、Y・S、
       田村広志、T・H、渡部慧子、鹿取未放
    レポーター:T・H 司会とまとめ:鹿取 未放
           

50 アルファー草の山が動くとみてあればその芯に騾馬がゐてほほゑめり

      (レポート)
 アルファー草がどういう草であるのか、私は寡聞にして知らないが、作者は、その草の山だろうと思って見ていたら、その山が動き出した。そしてその中には驢馬がいた。何ともユーモラスな不思議な世界である。「ほほゑめり」は、驢馬がほほえんだように見えたのではなく、作者この状況を見てほほえんだのではないか。(T・H)


(まとめ)
 アルファー草がどんな形状のものかネットで調べると、い草を短くしたような草で50センチくらい、高級な紙の材料になるそうだ。驢馬が体の何倍もあるアルファー草を背負って移動しているのであろう。草の山が動いているように見えたが、良く見ると驢馬が背負っているのだった。芯に驢馬がいるという表現が楽しい。そうか、そうか、驢馬が背負っていたのか、と思わずほほえんだ、というのだろう。(鹿取)

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