かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『泡宇宙の蛙』の一首鑑賞 37

2022-03-30 10:43:23 | 短歌の鑑賞
  追加版 渡辺松男研究2の5(2017年10月実施)『泡宇宙の蛙』(1999年)
    【白根葵】P28~
     参加者:曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:渡部慧子    司会と記録:鹿取未放


37 恋人は押し黙るときひんやりとスイショウランのようにも見ゆる

      (レポート)
 「押し黙る」という状態が作者の恋人においては不機嫌ではなく「ひんやり」していて「スイショウラン」のように感じるらしい。水晶という鉱石、さらに四君子のひとつの蘭から、清潔と賢明のイメージをあわせもつ恋人らしい。さらに、それらどちらも山、森、そんな場と切り離せず、恋人は森の精のような人だろう。(慧子)


    (当日意見)
★スイショウランは斑になった薄のような長い葉に、鈴蘭のような美しい花を付けるようです。こ
 ちらも可愛らしいですね。この花のように押し黙られたら憎めないですね。(鹿取)


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