欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

欠陥建築(欠陥住宅)の現場…『手抜きの語源』

2013年03月21日 09時57分09秒 | 建築のうんちく




『手抜き工事の手抜きは中世の肖像画家の絵画用語だった!』



皆さんは、そもそも何で「手抜き工事」と言うか、ご存知でしょうか?

いったい、「手抜き」の語源は何だと思いますか?


…それは時代をさかのぼって、レオナルド・ダ・ビンチやミケランジェロが活躍して

いた頃にさかのぼります!


昔は、今の様に、「写真」なんてありませんから、偉い方の姿を「肖像画」にしまし

た。

その時に、「手や指」を描くと、絵描きに払う「肖像画作成料」が高くついたのです。


…実際に「油絵」を描いた事のある方ならご存知だと思いますが、「顔」を描くより、

「手や指」を描く方が数段難しいですね。


…そんな訳で、画家に払う「ギャラ」を安くする為に、「手や指」を描かなくても良い

ポーズを選択する事があったのです。


この事を、「肖像画」のアーティスト達は「手抜き」と言ったのです!

…美術業界の「業界用語」だったんですね。


それが、いつの間にか、「インチキ建築家」「インチキ大工」の代名詞みたいになって

しまった訳です。


結局、「絵画」でも「建築」でも、テクニックがあれば、「手抜き」する必要ないん

ですよね!



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欠陥建築(欠陥住宅)鑑定士の見た真実『ボッタクリ裁判費用』

2013年03月18日 17時21分11秒 | 裁判のススメ




『欠陥建築(欠陥住宅)の被害者に群がる「建築士?」「弁護士?」』



本当に多くの皆様から、励ましやお礼のメール有り難うございます。

でも、その中で、とっても気になるメールもいくつかありました。


それは、「ある団体」に「欠陥建築」の相談をしたところ、大変な金額を取られた

と言う話です。


「建築士」や「弁護士」で組織される、欠陥建築や欠陥住宅に関する相談業務を行

う「団体」はいくつかある様です。

それらの「団体」が、目の玉が飛び出るくらいの「調査費用」を請求している話は、

今までもかなり聞いて居りました。


その、べらぼうな「調査費用」が70万円~90万円と言う事は、既に知っていま

いたが、更にべらぼうな「調査費用」を請求する「団体」もあって、1000万円

以上の大金を「裁判費用」として欠陥建築の被害にあった「被害者」から取る人達

が、存在する事実も分かってきました。


…問題は、「費用対効果」と言う事なんです!


べらぼうな「調査費用」を掛けて、裁判に勝てれば良いですが、裁判に負けた場合

はどうするのでしょうか?


もしかすると、関わっている人達は、「被害者」が裁判で勝訴しようが、敗訴しよ

うが、どうでも良いのではないでしょうか?


「正義の味方」のような事を言って、「被害者」を集め、「裁判にはお金がかかり

ます。」「裁判をしなければ、相手からお金は取れません。」と、けしかけたとし

たら、如何なものでしょうか。


「被害者」は藁にもすがる気持ちで、「調査団体の建築士」「調査団体の弁護士」

に、借金してまで数百万円単位のお金を支払っているそうです。


今まで、「欠陥建築(欠陥住宅)」を建てた業者や建築家ばかりを「悪者」と考え

てきましたが、あまりに高額な報酬を要求する「調査団体」にも「疑問」を感じて

しまいます。



でも、なぜ、「被害者」はべらぼうな「調査費用」を支払ってしまうのでしょうか?


何か、「悪い宗教」に大金を注ぎ込むのに近い気がします!


よく、TVでサバンナでの厳しい生存競争を映していますが、この「被害者」と

「調査団体」の関係が、ライオンに襲われて倒れた「シマウマ」に「ハイエナ」

がたかる関係に見えてしまうのは、私だけでしょうか?


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欠陥建築(欠陥住宅)に関する皆様からのご質問…『大手住宅メーカーは大丈夫?』

2013年03月16日 10時29分09秒 | 皆様からのご質問にお答えします




『大手住宅メーカーの住宅は、アトリエ系設計事務所の家より遥かに優秀!』



今回は、私どものHPに寄せられたご質問の中で、多かったものをご紹介します。

最近こんなご質問が多いです…


「大手住宅メーカーは危険な家を作ると言うのは本当ですか?」



最近、HPやブログの「検索エンジン」に実名を出して「大手住宅メーカー」の建てた

家が「欠陥」だとか、設計事務所の「建築家」が「大手はあぶない!」の様な発言を

しているのを、頻繁に見かけます!


しかし、これを信じるのは待って下さい!

私も、これらのHPやブログを読みましたが、「科学的根拠」が示されていないんです。

一般的な「裁判」の場においても、「科学的根拠」が無いものは、全く相手にされな

いと思って下さい。(敗訴するでしょう。)


実際に、私は、何棟も「大手住宅メーカー」の住宅を検査しましたが、どれも、一般

的な大工が建てる家など比較にならない位、よく出来ていました。

私が担当した調査において、大手の住宅で、「欠陥住宅」は一棟もありませんでした。


なのに…

なぜ、こんなにもネットで「大手住宅メーカー」を悪く言う「建築家」が多いので

しょうか?


私が推測するに、「注文住宅」を設計していた「設計事務所」、多くは「アトリエ系

設計事務所」は、「大手住宅メーカー」の住宅があまりに安くて性能が良いので、

仕事を奪われている現実があります。


…そんな、仕事の上で「大企業」に仕事を奪われた「恨み」では無いかと思うのです!


…皆さんは、異なるいくつかの意見があった時、どちらの意見が正しいかを見極める

事も必要だと思います。


特に「ネガティブ」な「ネット情報」には、何の根拠も証拠も無く相手を「非難」し

ている場合もあります。


騙されない様に、十分注意しましょう!



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地震で倒壊する理由は『欠陥』だけでない!

2013年03月15日 15時26分33秒 | 建築家(建築士)に用心




『耐震基準を下回る建物でも、倒壊しない場合がある!』



神戸の震災の後、「建物が倒壊したのは、建物に欠陥があったからだ!」と、騒ぐ人達

が多かった様に思います。


…そして、その様な人達の中で、「一部の建築士」が集まって団体をつくり、「弁護士」

と共に欠陥住宅をなくす運動を始めました。


しかし、実際、裁判の結果を見ると、「敗訴」が非常に多い事がわかります!



…ここで、今一度考えてみたいのは、「欠陥住宅だから地震で倒壊したのか?」と言う

事です。


実は、私は、神戸の震災の後で、不思議な光景を目にしました!

神戸市内の、ある場所の1キロ四方エリアにおいて、新築はほとんど全壊しているのに、

一軒だけ築50年以上の、木造二階建モルタル造の家屋が、ほとんど無傷で建っているの

を目撃しました。


更に驚いたのは、この古ぼけた家には、筋かいも無ければ、火打ばりも無かったのです。

所謂、「欠陥住宅」です!


築2~3年の家が全壊し、十分な耐震性も無い築50年以上の家が、無傷だったのは、

理論的に説明が難しいです。




…最近では、Eディフェンスと呼ばれる実験施設に、「実物大」の家を作って、巨大地震

と同じ震動を再現した実験が行われるようになりました。


実は、そこでも、耐震3階建の木造住宅は倒壊し、普通の3階建住宅は震度6にも耐え

た、奇妙な実験結果が出て居ます。



…つまり、「理論」と「結果」は、必ずしも一致しないのです!

中には、「理論」が間違っている場合さえあります。



ですから、巨大地震で家が倒壊して、「家に欠陥があったからだ!」と、決めつけては

いけないと言う事です。



最近では、仕事の無い「建築士」が、「貴方の家は欠陥です。補強しないと倒壊します!」

と、言って、確実性のないかもしれない耐震工事に、数百万請求するケースが多いです。


これは、別に悪い事ではないのですが、そんな事をしないと仕事がない「建築士」を、

哀れにさえ思います。



…神戸の大震災の後や、姉歯建築士事件の後に、次から次へと「欠陥建築を調査する人達」

や、「欠陥建築裁判の好きな弁護士」が現れましたが、最近では、なりをひそめています。



丈夫な家を作るに越した事はありませんが、この世の中に「確実」と言う事はありません。

建築家の多くが、「借家」に住んだり、「ボロ家」に住むのには、ちゃんと理由があるの

です。



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欠陥建築(欠陥住宅)…『ワンコ・ニャンコの扉でギロチン』

2013年03月13日 15時39分28秒 | 建築家(建築士)に用心




『犬猫を家の中で飼う事から起きるトラブル!』



最近は、家の中でペットを飼います。

そんな時に、便利なのが、犬猫専用の「ドア」です。


普通、家の中の建具の一番下に、「犬猫専用の出入口」を設置する場合が多い様

です。

猫の場合は、自由に外出も可能なように、玄関ドアに、「猫専用の出入口」を

設置します。


最近は、大手の住宅メーカーでも、「ペット専用出入口」を装備した家を販売する

ところもある様です。



…しかし…

この「ペット専用出入口」はトラブルが多いのです!


どんなトラブルが発生するかと言うと、ペットの「しっぽ」や「首」、それに「足」

が挟まれる事故が多発しています。


買主が、家に帰ってみると、我が家のペットが、目をひんむいて瀕死の状況だったり

する事が、実際にある様です。


私の元にも、「街の発明家」なる人物から、「ペット専用出入口」の売り込みがあり

ますが、採用した事はありません。


…今回の欠陥は、「建築基準法」とは全く異質のトラブルなのですが、万一、事故が

起きた場合、建築家や工務店の責任を追及される事案です。



それにしても、日本もイギリス並みに、ペットを大事にするようになったものですね^^

昔、イギリスに住んで居た日本人が、家の外に犬小屋を置き、犬を鎖でつないでいたら、

警官がやってきて、「イギリスでは、この様な犬の飼い方は虐待です。」「家の中で

自由に遊ばせてやってください。」…と、注意されたとか…


労働者がまともな家に住めない「我が国」において、「生類憐れみの令」みたいに、

「お犬様」「お猫様」が、自由に出入りできる「扉」の安全性まで考えないといけない

時代になったのだと思います。



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