欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

世の中食えない建築士ばかり…

2013年03月31日 10時31分45秒 | 誰も言わない建築士の話




『建築士の生活苦が欠陥建築を生む!』



建築士と言えば、「建築家」ですよね。

憧れる方も多い、かっこういい仕事です。


理系の国家資格としては、一番難しい部類に入ります!

普通なら、そんな難しい資格を取れば、一生安泰と思いますよね。


ところが、どっこい、そんなに世の中は甘くありません!

世の中、「食えない建築士」であふれかえっています。


夫婦で建築士事務所をする様な所では、旦那さんがピザ屋さんのチラシ

配りをしたり、奥さんがスーパーのレジ打ちをしながら生計をたてる家

だってあるんです。


ここまで、読んだ皆さんは、「不景気なんだな。」と思われるでしょう。

でも、本当はもっと奥が深いんです。


…そもそも、皆さんは「建築士」が何をする人かしっておられますか?

そして、どんな風にお金を稼ぐかしっておられますか?


建築士と言っても、大きく分けて二種類あります!

「サラリーマン建築士」と「社長さん建築士」です。


「サラリーマン建築士」と言うのは、建設会社や大手の工務店等に勤務

して、そこの会社で請け負った建築工事の設計や工事監理を行います。

それに対し、「社長さん建築士」と言うのは、自分で「設計事務所」を

経営している建築士を言います。


会社に雇われている「サラリーマン建築士」の場合は、もし、自分の会

社で「手抜き工事」をやっているのがわかっていても、それに異をとな

えれば、即解雇されてしまうでしょう。


だから、自分の生活の為に、「欠陥工事」を見て見ぬフリをする場合が

あり得るのです。


建設会社や工務店が、給料を払って建築士を雇う事で、本当に良い建築

物がつくれるか、大いに疑問です。


…厳しいと言う面では、「社長さん建築士」だって同じです!


よく、「設計事務所」のHPを見ると、建築家の顔写真が出ています。

まるで「直木賞作家」みたいに気取ったポーズをとっていて大いに笑え

ますので、皆さんも一度見てみましょう。


…こういう気取ったおしゃれな!?

建築士による設計事務所を、業界では「アトリエ系」と呼びます。


よく、皆さんもTVで見る建築番組に出て来る「こじゃれた家」を設計

するのは、この様な「アトリエ系」建築士です。

建築も「芸術」の一分野なので、「アトリエ」がつく訳です。


でも…

こんなおしゃれな!?

「アトリエ系」の「社長さん建築士」が、全くと言っても良い位、

仕事がない状態が続いています。


たまに仕事が来ても、大工達に完全にバカにされて、大工達が言う事

を聞かない事だってあるんです。


…これは、私にも経験がある事なのですが、現場で大工に指示をして

も、全く無視し、「私たち大工は馬鹿ですから、先生方の言う事が、

全然理解できません。」等と言います。


それでも、更に、建物の欠陥箇所を改めるように指示をしようものな

ら、「それじゃ、先生、他の大工に頼んでください。」「あっしら、

バカバカしくてつきあえねぇでさぁ」と来る訳です。


普通の「社長さん建築士」、特にHPに俳優のブロマイドみたいに、宙

の一点を見つめてる様な写真を載せている様な、育ちの良い品の良い

おりこうな(ほとんど嫌みですが^^)アトリエ系建築士さん達は、

大工達の言いなりになってしまう事もあるかもしれません。


…よく、欠陥建築というと、「建築士が悪い!」と言われます。


「姉歯建築士による耐震偽装事件」も姉歯建築士一人が悪いように、

マスコミは報道しましたが、その影には、なかなか改善されない業界

構造があるのは確かです。


いくら、建築士に対する罰則を強化したところで、本質的な事を改善

しなければ、「欠陥建築」はなくなりません。


「正義」だけでは「飯が食えない」世の中の厳しさがあるのです。

どうやら、お役人さん達は、そんな事もわかっていないようです。


私たちは「建築士」として、何とか今の状況を変えたいと思って、

「欠陥建築バスターズ」をたちあげました。


これから、家を建てようと思っている方も、既に家を建ててしまい、

その家に不満を持たれている方の為にも、より良き助言ができれば

嬉しく思います。


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アトリエ系設計事務所は、なぜ設計料が高いのか?

2013年03月30日 10時07分29秒 | サービス料金の話




『たまにしか設計の仕事がない…アトリエ系設計事務所の建築士』



皆さんがもし、家を建てる場合、街の「設計事務所」(建築士事務所)に依頼

したら、どのくらい「設計料」を取られるかご存知でしょうか?


仮に、家のコストが2500万円だったとします。

すると、設計料は250万円から400万円必要です!

つまり、2500万円の家が、最終的には2750万円から2900万円に

なってしまいます。


誰がこんな高い家を建てますか?

私なら、街の設計事務所に依頼しないで、大手の◯◯ホームとか、◯◯◯◯

ハウスで家を建てます。


大手のハウジングメーカーなら、街の設計事務所の設計する家よりも、

ハイレベルで動線のすっきりした住みやすい家を、三分の二の費用で建てら

れます。


私の様な本職の「建築士」ですらそう考えるのですから、皆さんなら、なお

さらでしょう。


…ですから、街の設計事務所(建築士事務所)の中でも、アトリエ系と言わ

れる事務所は、ほとんど仕事がありません。


よく、TVを見ていると、ちょっと変わった家を紹介してますね。

そして、その家の施主の息子が「建築家」だったりします。


親としても息子に仕事がないのを知っていて、家の設計をさせてやるんだと

思われます。


最近は、大学の建築学科を出ても、就職がないようです。

そんな、行く場所も無い若者を、「修行」とか「研究」と称して、ただ働き

させる「アトリエ系設計事務所」まであります。


こんな「火の車」状態の設計事務所としては、出来るだけ沢山の設計料を、

施主さんから取らないとやってゆけないのです。


「能力」があるから、「その人でないと出来ない仕事」だから、設計料が

高い訳ではありません。


その様な無理な状態で、良い仕事なんて出来る訳ありません。

事実、問題の建築を多くつくるのは、そんな余裕のない事務所なのです。



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欠陥住宅(欠陥建築)…『鶏ブログ、字を蹴って絵を拾う!』

2013年03月29日 09時54分55秒 | 建築家(建築士)に用心




『ある建築家のブログ?…なんでこんなに大きな文字にするの?』



先日、ある建築家のブログを読む機会がありました。

「本当は、その人のブログ読みたくなかったんです!」

「でも、間違ってクリックしてしまって、仕方ないから読みました。」


…誰とは言いませんが…ブログの中で使っている文字が異様に大きいんですね^^

「おい! お前ら! 読め~!」

…みたいな感じです^^


まあ、見やすくしかかったんでしょうね^^ きっと…!




私のブログには、あまり写真もないし、文字ばっかりですね^^

それに、文字の大きさも普通だと思います。


今後は、写真も載せてみようかな~みたいに思っています。


…そう言えば、文字がほとんどなくて「写真」ばっかりのブログも多いですね。

私は、こういうブログを「鶏ブログ」と呼びます!


鶏は、コッコッコと鳴きながら、足で「地面」を蹴って「エサ」を拾います!

この動作が、「文字」を蹴って「絵」を拾うみたいだから、「鶏ブログ」と

呼んでみた訳です。


…私としては、「文章」が多い方が、自己の論理を自由に展開出来るから、

「写真」を多用するより好きなんです^^


文章の内容重視なので、必要以上に「文字を大きく」しなくても良い訳です!



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欠陥建築(欠陥住宅)の現場…『基礎工事現場でアイスを食う!』

2013年03月23日 09時38分42秒 | 欠陥建築(欠陥住宅)レポート




『セメントは糖分があると、固まらなくなる!』



私は、数年前、「建売住宅」の「基礎工事現場」で信じがたい光景を目撃しました。

それは、丁度、夏の暑い日だったのですが、近所で「建売住宅」の基礎工事をして

おりました。


その基礎工事は、鉄筋を配筋し、型枠を組み、コンクリートを流し終えた後でした。


まだ、作業は続いていましたが、職人の一人が「ソフトクリーム」を買ってきました。

丁度、時間は3時でしたので、3時の休憩の「おやつ」なのでしょう。


季節は7月の末で、気温は既に35度を超えていました。


その「ソフトクリーム」を買って来た「職人」は、まだ「基礎工事」をしている仲間

の作業員に、「おい、アイスがとけるから、仕事しながら食えよ。」と、言って、仲

間に投げて渡しているではないですか!


…これ、「コンクリート」を扱う現場では、絶対タブーです!


なぜならば、「糖分」があると「コンクリート」が固まらないからです。

もし、とけた「ソフトクリーム」が打ち込んだばかりの「基礎コンクリート」に落下

したら、「建物の基礎」のコンクリートが部分的に固まらなくなったり、極めて弱い

「基礎」になってしまいます。


もし、こうなってしまったら、その「基礎」は最初から「やり直し」です!


…こんな、無神経な「職人」の仕事を、度々目にする事があります。

そんな、小さな「非常識」が、「欠陥建築」の元をつくるきっかけになります。


「欠陥建築」にも二通りあって、一つは「わざと手を抜く」欠陥工事、もう一つは、

「職人の無知」による欠陥工事です。



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欠陥建築(欠陥住宅)を生む原因…『仕事の無い建築家』

2013年03月22日 10時00分50秒 | 誰も言わない建築士の話




『最近、アトリエ系設計事務所の建築家には仕事がない!』



ある、設計事務所の社長さんが、私にこう言いました…

「あのな、全然仕事がないんだ。」「昔は鉄骨のビルの設計もあったのに。」

「仕方ないから、つまらん耐震補強工事をして何とか会社をやってるよ。」


今、特におしゃれな家を設計する「建築家」に、全くと言って良いほど

仕事がないんです。


そんな「建築家」の所に、たまに仕事が舞い込むと、その「建築家」は、

「数少ないクライアント」から出来るだけ多くの金を取ろうと企むのです。


「設計料」なども、業界で決めた料金は無いのですが…

「え~、今は工事金額の15%と業界で決められていまして…」みたいに、

少しでも多くの金をクライアントから取ろうとする訳です。


それでも、クライアントが高すぎると文句を言うと…

「では、特別にディスカウント致しまして、工事金額の8%と言う事で

如何でしょうか?」


…だいたい、そんな調子です。


最初から安くできるのに、クライアントの顔色をうかがって、代金を決

めるのは、「商人」としてあまりにも「不誠実」です。


建築家、特に若手の「アトリエ系建築家」に仕事がないのは、世の「不況」

も一因ではありますが、皆さんから「嫌われている」事もあるんです。


実際に街の人に「若いアトリエ系建築家」の印象を聞いてみると…

「メガネをかけていて、神経質そう。」

「見た目が暗そう。」

「オタクっぽくて、気持ち悪い。」

「偉そうにしていて、腹がたつ。」

…等と、大変評判が悪いです。

でも、この評価は当たっていると思います。実際に「礼儀正しく陰険」

な建築家が多いと思います。


また、彼らは一種の「特権意識」みたいなものがあって、周囲を見下す

嫌な面を持っている場合さえあります。


…その事が原因だとまでは言いませんが…

IQの高い彼らは、実に巧妙に、建物の欠陥を隠す手段まで知っています。



「お前達は、バカだから、俺のやった手抜きは、絶対に分からないだろ

う。」みたいに、考えているのかもしれません。


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