昭和30年代の頃は、電化製品が少なく、部屋にあまりコンセントがありませんでした。
そのため、電源ブレーカーも現在とは異なり、メイン電源の横には、陶器製の箱があって、その中には”ヒューズ”というものが入っていました。
このヒューズは、ハンダでできていて、規定量以上の電流が流れると電気抵抗でハンダが高温になり、ハンダが溶けることで、通電が遮断される仕組みでした。
現在の電源ブレーカーとは異なり、ヒューズが切れることで新しいヒューズに入れ替えないといけませんでした。
そうしないと、再び電気を流すことはできませんでした。
現在では、電源ブレーカーが切れても(落ちても)、またスイッチを入れたら元に戻り、電気が流れます。
しかし、ヒューズの時代は、ヒューズが切れると、家の中は真っ暗になり、家のお父さんが蝋燭を片手に持ちながら、新しいヒューズに交換していました。
その時、ヒューズの買い置きがあったら良いのですが…
もしない場合は、たばこの箱の中にあった銀紙をこよりの様にねじって、ヒューズの代わりにしなければなりませんでした。
現在の時代では、考えられないほど不便な昭和の暮らしでした。
でも、今よりも幸せな時代だったとも思います。
当時、めずらしかった白黒テレビからは、よいとまけの歌「とうちゃんのためならえんやこら、かあちゃんのためならえんやこら」と流れてきたものです。
時代は流れ、テレビのような電化製品が次第に多くなってきて、家の中は多くのコンセントが設置されるようになりました。
しかし、その頃から漏電火災も増加してきました。
便利な電気により、電気火災が多くなって、火災で家を失うケースも増えてきました。
現在では、多くの家には、漏電遮断器が設置されていますが、それでも、漏電遮断器が作動せず、天井裏の電線がショートして、火災が発生するケースもあります。
このような火災を起こす家のほとんどが、昭和の後半に建築された古い家です。
電気工事の資格のない大工が違法な工事をした家なのです。
単刀直入に申して、中古の家は、危険が潜み、わざわざお金を出して買う価値はありません。
どんな電気工事をしているのか?
中古住宅の購入の際には、天井裏の様子まで、よくわからないからです。
不動産のポータルサイトなど見ていると、築40年とか築50年以上の家屋が、安く売られています。
建築の素人の一般の方は、いくら安いからと言っても、絶対に、このような家を買ってはいけません。
どうしても中古住宅を購入したい時は、欠陥建築バスターズの調査の上で、購入の判断をして下さい。