昨日の鹿児島市の気温は36.3度だったとか・・・。
もう体温と同じくらいのこの気温の中で果たして人々は生きて行けるのでしょうか?
まあ、生きていきますけど・・
今ではこんな熱帯夜にエアコンの無い生活なんてとても考えられませんが、オジサンの御幼少の頃は当然そんなものありませんでした。
なので、真夏の夜は一家全員が雨戸を開け放った縁側のある広間に布団を敷いて、外から吹いてくる自然の風、リーン、リンと聞こえてくる虫の声を子守唄にじっとりと汗を掻きながらも眠りについたわけです。
開け放たれた縁側から泥棒が入ってくることはありませんでしたが、虫は自由に入ってきます。
なのでどこの家でも蚊帳は必須アイテム。
若い人たちって蚊帳なんか見たこともないでしょうけれど、まあ昔の日本の夏の風情でしたね。
「垂乳根(たらちね)の母が釣りたる青蚊帳をすがしといねつたるみたれども 」であります。
カナブンとか大きな虫もブンブン言いながら力強く部屋の中を飛び回り、あっちに飛びつき、こっちにぶつかり・・
なので部屋の柱には当時としては最新式の害虫捕獲機みたいのが吊り下げられてました。
紫外線ランプで虫を呼び寄せて近づいてきたら回転するプロペラで下の網に叩き落すという荒っぽいもの。
朝になってたまにカブトムシとかが入っていたりすると「かわいそうに」と思ってましたが、カナブンにしたら浮かばれなかったですね・・
とどめに蚊帳の外にはカクカクしながらも一生懸命に首を振る東芝の古い扇風機と、美空ひばりさま御推薦の某蚊取り線香です。
日本の夏はこうして更けていくのでありました。
この電力が逼迫しているという御時世、たまには昔を偲んで窓を開けてクーラーを消して寝てみましょう・・
私は遠慮しときますが・・