ドンマックのつらつら日記

離職してからの毎日の生活や愛犬モコ助のことを気楽につらつらと書き綴ってみようと思うオジサンなのであります。

間質性肺炎日記 ~気管支鏡検査体験談(後編)~

2019-03-14 23:54:25 | 間質性肺炎


2019/3/14
 いよいよ気管支鏡検査が始まりました。
 肩に力が入りガチガチな状態で喉に管を入れられ、そこからカメラが入っていくわけですが不思議と胃カメラを飲んだ時のような、あのオエッとなる感じはありませんでした。

 麻酔効果なのか、周りの声や物音ははっきり聞こえているのに、苦しい、やめてくれぇ~と言うような感じはありません。
 術前にあれだけ苦しいだろうな、苦しいぞ、苦しいに違いないと自分で自分を追い込んでいた分、逆に「おや、それほどでもないぞ」と落ち着いていました。
 途中で「酸素が下がってま~す!」と看護師さんの声が聞こえて、K先生から大きな声で「はい,大きく深呼吸してください!吸ってぇ、はい、吐いてぇ・・」と指示された時も言われるとおりに呼吸を繰り返し、「酸素、戻りました」の声も冷静に聞いていました。
 先生が『完全に寝かす検査ではない』と言ったのは、こういう時に指示通りに動く必要があるからなんでしょうね。

 「はい、水が入りますよ~大丈夫ですか?」との問いかけにも、さっと腕をあげて言われたとおりに〇を作りました。
 その後も聞かれてもいないのに余裕を見せようと何回か〇を出そうとしたのに,苦しくて暴れてると思われたらしく剛腕スタッフさんにグッと手を抑えられてしまった。

 思ったより苦しくなかったとは言え、酷い咳がずっと続いていたのは覚えています。
 本当は検査中、ずっと苦しくて苦しくて必死に耐えていたのかもしれないけれど、検査中は麻酔で朦朧としていたので今となってはその時の苦しさを忘れてしまっているというのが正しいのかもしれません。

 ふと「終わりましたよ」の声で我に返る。
「自分の名前、言えますか?」と聞かれたのでちょっと余裕を見せて「福山雅治」とジョークで答えようと一瞬思ったのですが、騒ぎになるといけないので正直に本名を答えてしまったのが少し残念ではあります。
 廊下で待っていた妻が目を赤くして笑顔で近づいてきました。
 聞くと、検査室の外にもずっと酷い咳が聞こえてきたので、このまま死ぬのではないだろうかと心配になったとのこと。

 病室に戻り,2時間たってやっと水が飲めるようになりました。
 夕食もなんとか普通に食べられました。
 結論としては、こんな感じなのであれば怖がらずにもっと早く気管支鏡をしておけば良かったなあと思った次第であります。

間質性肺炎日記 ~気管支鏡検査体験談(前篇)~

2019-03-14 22:54:00 | 間質性肺炎

2019/3/14
 ついに気管支鏡検査の日の朝です。
 まだ暗いうちに看護師さんが入ってきて、体温、血圧、酸素濃度を測り、7時には朝食が運ばれてきた。
 病院食は量も少ないし不味いと言う人もいるけれど、グルメでも何でもないオジサンは普通においしく頂いた。
 むしろ患者ごとに栄養が管理されており、これだけを食べていれば本当に体には良いんだろうなと思います。
 その後は検査終了まで飲み食い禁止となる。

 午前中に先生や看護師さんが交互に様子を見に来てくれる。
 久々に入院して、医師、看護師、その他の職員も親切丁寧に対応してくれるので病室だと言うのになんだか居心地が良い。
 昔の病院は結構上から目線で叱られながら動いていた気がする。
 今は「患者さま」ですものね。
 職員の対応ひとつで嫌な検査も何かしら頑張ろうという気持ちがわいてくるから不思議です。

 いよいよ12時を回り車いすでナースステーションに連れていかれました。
 ここで喉を麻酔するスチームを10分間吸入して、その後に肩にも安定剤の注射をしてもらう。
 少しは眠たくなるのかなと看護師さんに聞くと「安定剤は睡眠薬では無いですからねぇ。」と。

 妻も午後から仕事を休んでやってきました。
 検査とはいえ、肺を破ってしまったりとまあまあ危険な処置には違いないので外で家族が待機する必要があるそうです。

 そしていよいよ笑顔で手を振る妻と入口でお別れして内視鏡検査室に入って行ったのであります。
 検査室は思っていたよりも狭くて、中央にベッドがひとつ置いてあり周りをいろんな機械や機材が所狭しと囲んでいます。
 私が入ると準備中のK先生他、数名のスタッフが一斉にこちらを見て出迎えてくれました。
 あのレスラーみたいな看護師さんもいつでも来いとばかりに構えています。

 K先生は私の前に座ると、口を大きく開けるように指示して、舌をガーゼで摘まみギューッと強く引っ張りだすと、そのまま喉の奥に向かってジュッジュッと液体の麻酔薬を噴霧します。
 これを液が無くなるまで何回も繰り返すのです。
 ネットではこれがかなり辛いと書かれていましたが、自分は思ったほどでも無く先生からも「今まででの中でも一番上手い感じですね。」と褒められた。 
 されるがままにされているだけなのでうまいも何もないが、普通の人は餌付いたり、首を振ったりするのかもしれません。

 大きな男性看護師に支えられてベッドに寝かされた後、検査の途中で具合を聞かれたら、大丈夫なら指で〇を、苦しいときは✖をするように言われる。
 横ではこれから私の胸の中を這いずりまわるカメラがニョロニョロと準備運動をしているのが見えたところでガーゼで目隠しをされました。
 挿入直前にK先生の声で「点滴から〇〇を1.5ml入れて!」と看護師に指示するのが聞こえた。
「1.5mlですか?」とわざわざ聞き返していたので、恐らくだけど麻酔を普通より多めにしてくれたのかなと思った。
 これが昨日先生が言った「半分寝かして・・」の意味だったのかな?

 そして、いよいよ奴がズルズルと喉の壁を擦りながら侵入していく感触が伝わってきたのであります・・・。