主治医からはステロイドを飲んでいる間は血糖が上がりやすいから間食は控えてくださいね、と言われていました。
確かに薬の量が多い時期、特に食後には尿糖が陽性になったりしてましたが、ステロイドの量も徐々に減り、ついには無くなり、それに連れて糖も出なくなってから大分経ちます。
今は薬も飲んでおらず、まあまあ歩いたりしているので昼間に家で一人いる時には開き戸を開けるとモコ助の目を気にしながらお煎餅をポリポリ、甘納豆をモグモグ食べていると思いなさい・・・いや、実際、食べている・・生活。
そして先日のこと、なんかないかなあと戸棚を開いたら・・何もない・・
けれど、良く見ると奥の薄暗い隅っこに何やら怪しい物体が・・・
引っ張り出すと、相方さんが奄美出張に行った時のお土産の「黒糖かりんとう」で、黒いから見えにくく忘れ去られていたのですね。
しめたと思ったオジサンは、袋を開けると中の黒光りする甘い物体をテーブルに拡げたティッシュの上にポロポロポロと出したのです。
口に入れてカリッとかじると黒糖のやさしい甘さが口全体に拡がる・・
ひとつ、またひとつとコーヒーを啜りながら食べていき、気が付いたらなんと一袋を一気に完食していたのであります。
おい、誰か止める奴はいなかったのか?
いなかったのです・・
からの袋を見てハッと我に帰るオジサン。
先ずは袋をクシャクシャに丸めて、キッチンのゴミ箱の奥深くに押し込み、証拠隠滅した後に、窓から遠くを見つめて「ま、夜食べる分を減らせば御破算でいいんじゃない? フフ・・」なんて意味もなくカッコをつけたりしたのであります。
しかし、しばらくしてどうも胸のあたりがモゾモゾと痒いような苦しいような何か詰まった感じがして、脂汗の出るような嫌な気分になる。
え?
そうなのか?と
トイレに行って久々に検尿テープを取り出し、オシッコをかけてみると、案の定、糖の部分がみるみる濃い緑色に変色してます、尿糖4+だって。
体の中で小腸から吸収された多量の糖分が一気に血液中に流し込まれ、膵臓のランゲルハンス島は大忙しの状態なのでしょう。
一瞬で後悔したオジサンは、ただちに血中の糖分を分解しなければ、と思い立ちササと身支度をするとウォーキングに繰り出したのでした。
いつもより早足で「エイ、エイ、エイッ」と歩くオジサンだったのですが、10分ほど歩いた川沿いで、急に足元が覚束なくなり何だかフワーツと体が揺れているような変な感じになりました。
これは危ないと判断してその場にしゃがみこむ。
近くにあった自販機の水を啜りながら木陰でしばらく休んでいるとだんだん回復してきたので、とりあえず散歩くらいの調子に落としてなんとか無事に生還できました。
帰ってからは尿糖は出ていませんでしたが、我ながらやることがいつも極端なんだよなあと深く深く反省するオジサンなのでした。
相方さんには内緒の出来事でしたが、まあバレる・・と思います。