
父が突然逝ってから1ヶ月が経ちました。
長男は既に亡くなっているし、私は離れて暮らしているので実家近くに住む次兄がもろもろの手続きを一人でやってくれています。
先ずやらないといけなかったのが、口座の名義変更と相続の手続き。
私たち兄弟二人と先に亡くなった兄の子二人へ相続されるのだそうで、全員の印鑑登録書や遺産分割協議書の作成なんていうのが必要ということで、日曜日に実印を持って兄宅に行ってきました。
もしもびっくりするような預金通帳の額だったり、残された子供達が多かったりしたら韓国ドラマのようなドロドロ劇が展開されるのかもしれないなあ…なんて思いながらも、うちの場合は僅かばかりの預金だったので全く揉めることも無く書類に同意の実印をついて終わりとなりました。
兄宅に行ったその足で母が残っている施設に行き面会をしてきました。
入口のドアを開けると正面にある大きなホールに母がひとりポツンと車椅子に座り外を見ています。
目が合ったので手を振ると、はじめは首を傾けて誰だろうという感じでしたが、直ぐに判ったようで顔をクシャクシャにして泣き出します。
職員の方が出てきて言うには、やはりまだ外からガラス越しの面会なんだとか。
お葬式の時に親戚一同と触れあって語り合えたあの時間は何だったのでしょうかねぇ。
面会用インターフォンを持たされて中と外で顔を見ながら会話を始めると、
「〇子さん(相方さん)は元気?モコ助ちゃんは連れて来なかったの?」といろいろ覚えているようなので少し安心したのですが・・
「お父さんが居なくなって寂しかねぇ?」
「寂しい・・寂しい・・」と泣く・・
「なんで、ずっと外を見とったと?」
「お父さんがそろそろ退院して帰ってくるかもと思ってなあ・・」
え?と思って、
「お父さんは何処に居るの?」と聞いてみると。
「この前具合が悪くなって隣の病院に連れて行かれたのよ。退院できんでも顔ぐらい見せてもらえんかねぇ…」とまたうつむいて泣いてしまいました。
お葬式の場で冷たくなった父の顔を撫でながら、「生まれ変わったらまた一緒になるんだからね…わかったねぇ…」と言ったこともどうやら忘れてしまったようです。
まるで亡くなった兄や父の死を忘れることで自分の辛さを少しでも和らげようとしているようでした。
一瞬それも良いのかなとも思いましたが、毎日「いつ帰って来るんだろうか?」とずっと車椅子から窓の外を見ているのだとしたら不憫でなりません。
来月位から部屋での面会ができるようになる予定だそうです。
父は間に合いませんでしたか、母にはできる限りみんなで会いに行き少しでも触れ合って話をしてあげなければと思ったオジサンなのでした。