あのうの幸せトンボ

日々の何気ない出来ごとを、思いつくままに……。

ドラ猫

2012-06-26 21:43:07 | 日記
わが家には猫2匹、犬2匹と人間2人が生息している。
その中でもメス猫の「ドラミ」が一番気難しい。
怒ると猫語で「にゃーにゃー」と怖い顔をして
飼い主である私にまくしたてる。
餌をやっても、食べずにプイと表へ出て行く。

先日も、こんな事があった。
今の時期、猫は夏への準備で、冬毛と夏毛が生え換わる為、よく毛が抜ける。
餌と一緒に毛玉を吐いていたので、ブラッシングをして冬毛を取ってやらねばと
裏口でドラミのブラッシングを始めた。
嫌がって唸っているのを、尻尾を片手で押えて無理やり梳いた。
バケツをそばへ置いて抜けた毛を入れながら梳いたらバケツに半分ほどもあった。
嫌がって逃げたのを、捕まえて、尚も続編をせねばと梳いた。
ほぼ冬毛は取れたかなと思い、離してやった。
「こんな家には居れないわ」とばかりに、ドラミは一目散に走ってどこかへ消えた。
しかし、夕刻になるといつものように帰ってきたので、
やっぱり猫やな怒っていても帰ってきたと思い、もう1匹のオス猫「ケビン」と一緒に
台所へ入れ、餌をやった。ケビンは毛を梳いても嫌なことは忘れ、がつがつと食べている。
しかしである。ドラミは冷蔵庫の上から降りようとせずに、飼い主の私に向かって
いかにも怒ってますとばかりに「ニャーニャー」と叫んでいる。

日本語に翻訳すると
「あたしは毛を梳いてもらうのが、いっち番いやなのよ!
あたしが嫌がってるのに大事な尻尾をつかんで無理やり梳いて、もう…尻尾がちぎれるかと思ったわ
今度からこんなことをしたら家出するから!もう食事なんかしたくない!お母さんの顔も見たくない!」
てなことで、私がやさしく「ドラちゃん、早くお食べ」と猫なで声を出しているのに、餌も見ないで
冷蔵庫から飛び降りてプイと出て行った。

「1寸の虫にも5分の魂(たましい)」と言うから、うちのドラミにも魂があったわ!
と感心していたら、1時間ほど経ったら裏口の外から入れてくれとばかりにドラミの甘えた鳴き声がした。

優しき飼い主様は、すぐ、裏口へ走ったのであります。そしてよくぞ帰ったとばかりに抱きかかえ
餌の所へ…。甘え上手なドラミは喉を鳴らしながらご主人さまの膝へあがり、狸寝入り。

かくしてドラミは飼い主を従えて、わが家のドラ猫として誰よりも大きな顔をしているのであります。