あのうの幸せトンボ

日々の何気ない出来ごとを、思いつくままに……。

ドラ猫 Ⅱ

2012-06-28 21:35:36 | 日記
わが家のドラちゃん(猫)が朝から帰ってこない。
よくあることなので別段気にもかけずにいたら、
お昼ごろドラちゃんの鳴き声が聞こえる。
さては、またネズミを掴まえて来たのかな!と思い、外へ出ても
姿が見えない。上の方から聞こえるので空を見上げると
お隣の高い2階の屋根にいる。
私の姿を見つけて一段と声を張り上げて鳴く。
上ったのは良かったけれど下りられないのである。
下りようと思って屋根を移動するのだが、無理。
「お母さん!下して!!」と叫んでいる。
私もサルではないし、すぐには上れない。
「上がったところから下りなさい!」下から叫んでみるが
通じないらしくて、尚も私の顔を見下ろして声を張り上げている。
しばらく放っておいたら自分で考えて下りてくるかな…、と思い
家の中へ入った。鳴き疲れたのか、下りる方法を考えているのか静かになった。

犬の散歩に行こうと5時ごろ外へ出た。そぉーと見上げてみる。
全然進歩なしで、同じ所から私の姿を見つけてまた、鳴き叫ぶ。
お隣の玄関の方からあがったのかと、断りもなく玄関へ回る。
こうなれば「領海侵犯」も何もない。お隣の玄関の前からドラの名前を呼んだら
声につられて来た。しかし下りられない。
仕方なく、隣のご主人に訳を話したら、2階の屋根まで届く梯子を軽トラで
運んできてくれ、2階の屋根に掛けてくれた。
「わたし、上りますわ」「そりゃ、あんたやないと猫が来んでな」と言うことになって
サルにならざるをえなくなった。えいっ、と気合を入れて上り始めた。
上の方へ上ると梯子がしなり、揺れる。後1段、後1段と思い、足を運ぶ。
やっとのことで屋根に到達。ドラを呼ぶ。近づいて来た猫を抱きかかえて1段、1段と
下りる。ドラは怖がって1段、1段の梯子にしがみつく。
その手を振りほどきながら、ここで落ちてはならじと梯子を踏みしめる。
やっと地面に到着。宇宙飛行士になった気分(ちょっと大げさかも?)。

地面に下されたドラは、先に帰ってはご主人さまに悪いと思ったのか
私の後からしずしずとわが家へ付いて来たのであります。