ウエスト

最近何を食べてもおいしい。
「私ってこんなに料理が上手だったかしら？」と
自分でも耳を疑うようなことを思ったりする。

昔は夏は食欲がわかなくて、夏痩せをしたものだった。
それが、今年の暑さにもかかわらず「食べたくない」とは
思わないのである。
正に「夏肥え　寒太り（なつごえ　かんぶとり）」である。

その結果、昨年は穿けたスカートのウエストのかぎホックが
右と左に離れ、再会がかなり難しい状態。
再会できる時は、永久にやって来ないのではないかとさえ思う。

これではいかんと、とうとうウエストがゴムのスカートを買ってきた。
あなたのウエストが細くとも、少し太くとも、もっと太くとも合わせます、
と言う、ゴムのすばらしさ、従順さ。最近とみに感心している。
人間もこうあらねば…とスカートを穿くたびに思うのであります。

友人が割に良いスカートを穿いて来たので「すてきやな！よく似あっとる」と
言いながらウエストがゴムか聞いたら、彼女も〝ゴム〟だった。
私だけではなかったのである。この年頃になると上からさがった肉がウエストで
止まるらしい。重力のなせるワザか？

地球で生息する以上、重力には逆らわず、ゴムの如く従順に生きねば…と
改めて思ったのであります。