あのうの幸せトンボ

日々の何気ない出来ごとを、思いつくままに……。

手厚い介護?

2012-08-23 21:23:09 | 日記
いつも訪問している老人ホームへボランティアに行った。

訪問を始めて4年になるので、入所しているお年寄りとも
顔なじみになり、名前と顔が一致する人が増えてきた。
でも、痴呆の人がほとんどなので何度行っても私たちを
覚えてもらうことは、ほとんど皆無である。

ボランティアの内容は入浴する人の車椅子を食堂兼ホールから
お風呂の入り口まで押して運ぶ。また、風呂から出た車椅子の老人の頭髪を
ドライヤーで乾かし、靴下と上靴を履かせ、また元の場所へ送り届ける。
ホールからお風呂までの距離が結構あるので、何往復もしていると
冬でも汗ばんでくる。

この施設は「特別養護老人ホーム」なので、言わば人生の幕引きの場所でもある。
前回訪問したときに居た人が今日、居ないと言うことは、ほとんどの場合、
亡くなったと言う事で、代わりに新顔の老人が車椅子に座っている。
まだ私たちと話が出来る新顔の老人も、訪問するたびに、だんだんと痴呆が進んでいく。

大きな机の前に他の痴呆の老人と共に1日中、車椅子で居たら、ボケない方が
不思議である。誰も話しかける人もなく、朝から夜まで座らされていたら
人として生きている意味があるのだろうかと、訪問するたびに思う。

冷暖房完備、栄養を考えた食事、入浴等々「手厚い介護」の裏には
転倒防止にすぐ車椅子、それもリハビリ等しないから手も足も腕も全部の筋が
収縮して、腕も足も曲がったまま、手は硬く握ったままの状態。

ボランティアとして何度も訪問していると、最初は見えなかったものが
だんだんと見えてくる。
若い職員さんたちが一生懸命に働いているのには頭が下がるが、
生きているだけの老人たちを見ていると複雑な思いがする。

自分の将来の姿を想像するとき
元気で「ピンコロ」で人生の幕引きを出来るように
日々精進?せねばと思う、今日この頃でありんす。