Days of Dragonflies & Moths

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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

しょうじんばのハグロトンボ(3)

2011年07月24日 | トンボ
小さい頃ドジョウやフナを捕まえて遊んだ近所の小川で10年ほど前からハグロトンボが復活している。
川に入って遊んだ小さい頃は流れも緩やかだったが、工場排水や家庭排水が容赦なく流れ込むので、
まずフナがいなくなり、ドジョウやザリガニしか見られなくなった。ハグロトンボもいつしか姿を消し
ていたが、近年下水道が普及してきて水質は改善してまた見られるようになったようだ。その代わり、
用水路として整備され流れは急峻になり周りは柵で張り巡らされて水辺に降りることは出来ない。

そんなわけでここで見かけるハグロトンボは自分にとって大きな意味を持つ存在だが、今回は24mmで
その姿を納めるべく訪れることとした。



シグマ SuperWide ll 24mm F2.8 マクロ。
前回のFA100mmと並ぶ所有レンズ最古参の一つで、銀塩時代には環境写し込みカットで活躍した。
今年入手したDA35mm Ltdばかり使っていてほとんど出番がなかったが、先日35mmは盗まれてしまったので、
5月以来久しぶりに登場となった。フルサイズで1/4倍まで寄れるので、ついつい寄りすぎてしまうのだが、適度
に寄って環境と共に写すパンフォーカス系ショットが狙える。でもあまり絞り込まないとバックが中途半端にぼけ
てしまりのない画像になりやすい。それを逆手にとってバックを程よくぼかした広角系マクロショット(叙情系シ
ョット)を狙うのには良いレンズだ。
また軽量小口径を生かし、リバース付けで拡大マクロも手軽に出来るが、最近はそういう撮影はやっていないので
また機会があったら。。。



(気づいていない方のために・・・小さい画像はクリックすると大きくなります。小さくしてあるのは、
記事が長くなって参照しづらくなるのを避けるためです)

広角で寄るのは大変だと思われがちだが、望遠で寄れるのならあと2、3歩近づくだけで良いので、実のところ大変
さは望遠と大差ない。上のシオカラカットは、ピントチェックで撮影したカットでバックはそれほど意識していない
(・・・というかシオカラは近づくのが困難)が、開放でも問題なく解像して35mmと全く遜色ない感じだ。
むしろ35mmより当然ながら広角に使えるので、背景を広く見せたいときに好都合だ。

家を出る前に虫除けは施しておいたものの量が少なかったのか蚊にたかられながらの撮影になってしまったが、
今回はなんとか近づけて広角撮りが出来た。



実家旧家屋をバックのハグロトンボ。
この地点で時間は過去と現在がつながっており、決して過去はかけ離れた存在ではない。
遠い昔の過去、自分は柵の向こうの窓からハグロトンボを眺めていた。