
30年前の品川駅横須賀線ホームに113系が進入してきます。横にはDD13が入換待ちで停車していますが、初期型の1つ目のDD13ではなく2次型に置換わっています。このDD13は貨物合理化で余剰となった2次型のDD13を転配してきて品川機関区のDD13の1次型と置き換えたもので品川機関区のDD13は1次型独占時代が長かっただけに、2次型のDD13が品川駅に入換のために停車しているのは時期的に言えば非常に短いはずです。 80,10,01 品川
30年前なら毎日繰り広げられた何気ない品川駅の光景です。この写真を撮影をしている場所は今は東海道新幹線の上り線付近だと思われます。ちょうど進入してきた横須賀線は113系はサロを組み込んだ1000番代(一部1500番代)による15両のフル編成です。この時代の横須賀線用113系はまさに黄金期と言っても過言ではないと思います。113系を新製すれはスカ色か湘南色に塗って大船電車区(湘南色の113系は国府津運転区)に投入し、玉突きとなったお古(と言っても1000番台ですが…)の113系を千葉などに投入する図式が出来上がっており、横須賀線はいつも新車の香りの残る113系で運転されていました。
またグリーン車も関西から出戻ってきたサロ113に近郊型サロの決定版といわれたサロ113-1200番代とを組みあわせ、何処に出しても遜色ないグレードをたもっておりました。そういえば、まだ道路事情も整備されていない時代でしたので鎌倉・逗子の名士は横須賀線グリーン車で通勤するのがステイタスの時代でもありました。朝の通勤時間帯の上り横須賀線のグリーン車内を車外から覗くと、そこには我々小僧には表現できないくらいの風格のある男性が新聞をおもむろに読んでいる姿を見て、近寄りがたい雰囲気を感じたものでした。余談ながら素晴らしい編成美を誇った横須賀線の113系も一時期、特急電車(183系)格下げ改造のサロ110が投入され、デコボコ編成の113系が走った時代もあった事を今は憶えている人も少なくなっています。
さらに目を右に移すと入換用のDD13に、出発を待つEF65PFですが、こんなあたり前の30年前の光景も今となっては品川駅で見れるのは(定期ではなく臨時のみだけですが)EF65PFのみとなっています。