
日本製紙富士工場専用線で公道から撮影できる数少ない撮影地です。入換は土曜・休日を除いて9時と13時を目安に入換を開始します。13日はコキ3車でしたが、通常はコキの後ろにワム80000が連結されています。ただし、工場敷地内で切り離されてしまう事もあります。 10,10,13 日本製紙富士工場専用線 Canon EOS50D
今日は10:20出勤の遅日勤でした。この勤務は比較的、朝に時間的余裕があるので前夜に日本製紙富士工場内にある専用線を撮影してから出勤する事にしました。
しかしながら予想外にも今朝はかなり強い雨音で起きました。゛天気予報が見事に外したかな?゛と枕元にある携帯電話で気象庁・ウェザーニュース・Yahooのそれぞれの当日の時系列天気予報をみると南関東のぐずついている天気も静岡県では晴ベースで天気は期待出来そうです。自宅の空を眺めて、すこしリスクを感じたもののわざわざ撮影のために出向むくのではありません。どうせ出勤なので空振りしても会社に早く着くだけですから痛手も小さいと判断し、手早く身支度して家を出ました。
実は前日(12日)は夜間軌行様とこれから奥様になる方と3人で夕食をご一緒させてもらいました。ことのほか話が盛り上がり予定より帰宅が遅くなり朝、起きてからチョッとお疲れムードでした。そのため、東海道線に乗って座った瞬間に爆睡してしまい、下車する小田原駅寸前まで眼を開ける事はありませんでした。夢の中で小田原駅接近の放送が聞こえ、何気に車窓をみると、なんと小田原は快晴ではありませんかぁ~乗車の際は霧雨だっただけに、天気の激変に驚いてしまいました。

積込場から一旦公道に出た入換車はこの門で再び日本製紙敷地内に入ってしまいます。かつてはこの白い門の中に何本もの線路があり数多くの貨車が留置され、荷物を降ろしたり、乗せたりする光景が見られとの事です。
運がよければ東海道新幹線の上り列車からこの入換が見ることが出来ます。ちなみに入換がない日は左側の白い柵が閉ざされていますのですぐにわかります。 10,10,13 日本製紙富士工場専用線 Canon EOS50D
こうなると早起きした甲斐があったと言うものでテンションも上がります。まったく昨晩の疲れはてどこへやら…です。心配していた箱根以西の天気も丹那トンネルを抜けても晴ベースの天気はかわりませんでした。
まずは自転車に乗って日本製紙富士工場専用線へ向かいます。その途中、会社の同僚に出くわし、゛どこに行くの?゛と言うので゛専用線まで!゛と言うと少し鉄道好きの彼は自分の軽自動車で専用線まで私を追っかけて来て、入換が開始されるまで一緒に居て世間話をしていました…笑

積込場から日本製紙富士工場の敷地を抜けた入換車は東海道線と併走し富士駅構内に到着します。前日に受渡線に到着している貨車を持って再び工場内に向けて入換を開始します。この日はワム1車だけでしたが通常はワムを10車程度持って帰ります。 10,10,13 日本製紙富士工場専用線 Canon EOS50D
この日本製紙富士工場専用線は製品の紙類を各地へ出荷するもので基本的に午前と午後に入換をしているそうです。主に工場敷地内での入換となりますが積込場を出たところが公道の踏切になっていて、富士駅構内と共に少ない撮影ポイントになります。
専用線には2両の機関車があり、ほとんど小型のL型2軸入換機関車での入換をしているそうです。伏木で余剰になりやって来た凸型デーデータイプの機関車は完全な予備的存在で時折、エンジンコンディション維持のために工場内で動かす程度で工場外に出る事は稀との事だそうです(ちなみに13日は構内で動いてる姿を公道より確認しています)。
入換貨車はコンテナとワム80000がありワム80000は梅田貨物駅と新座貨物ターミナルへの出荷地限定で、専用貨で運ばれる様です。一方、コンテナは富士駅に停車する特急貨物に連結され全国各地へ出荷されるそうです。
焼島のワム80000亡き後、全国的にも珍しいなったワム80000ですが、日本製紙富士工場に限って言えば、ワム80000からコンテナへの完全置き換えは22年4月を予定しているそうです(当初は21年4月を予定していたもののJR貨物の都合でつい最近、に変更になったとのことでした。)。

富士駅の東側には遮断棒を手動で閉める踏切が存在しますが、専用線の踏切なので一時停止する車の方が珍しく、時には猛スピードで通過していく車もあります。そんな状況なので遮断棒を閉めるのにも危険が伴います。 10,10,13 日本製紙富士工場専用線 Canon EOS50D
今の職場に不本意ながら転勤させられたのが今年の6月。それから4ヶ月が経ちますが、当初より会社側の嫌がらせ転勤を恨むより、転勤によって気軽に撮れる事になる被写体を求めた方が鉄ちゃんである私なりの会社への反撃になると思い、被写体を探していましたが、この日本製紙富士工場専用線が最高の被写体だったようです。それは昨今の鉄道貨物輸送の衰退の中で、専用線を有し、更に入換機かもしれませんが自前で機関車を所有する工場が職場から5分もかからない所にある環境も、そんなには無いと思われたからです。
しかし今の鉄道貨物輸送は予断は許されません。ここも年々出荷がトラックにシフトされているそうで、環境にやさしい鉄道貨物輸送が世間に認知されていない現実に歯がゆさを感じてしまいます。
近江長岡の大阪セメントの専用線や三島の東レの専用線亡き後、東海道新幹線の車窓から眺められる最後の現役専用線てして、この日本製紙富士工場専用線はいつまでも活躍して欲しと願わざるにはいられません。