緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

「心を強くしてくれました」(1)研修生さん

2013年04月28日 | 医療

自分らしさという言葉。

そのままでいいのです・・
というメッセージの一方で、

何だか、強い自分でいなさいという
指示的なメッセージのように聞こえることがあり、
正直な所、私はあまり好きになれない言葉です。

でも、緩和医療分野では、
よく使われます。



その一方で、淡々としたケアの結果、
ふうっとベールを脱いだような
患者さんに出会ったことがあります。


ずっと以前の病院での出来事でした・・

この病院では、がん疼痛認定看護師さんのための
実習を受け入れていました。



(以下の記事は、再掲・加筆です。)


先週1日講義をした20名の方とは別に
数週間にわたって
緩和ケア関連の認定看護師コースの研修に
2人の看護師さんが来ていました。

一人の方に
中々排便コントロールが難しい患者さんの
腹部のマッサージをお願いしました。
もちろん当院の認定看護師の指導の下ではありますが。

胸水が溜まりやすく
動くと息切れがありました。
病状は、中々厳しい状況にありました。

一方で、ご本人の退院目標は
とても高いところにありました。

現状とご本人の目標を近づけるためには
主治医から繰り返し、少しずつ
病状説明を受ける必要がありました。
あまり芳しくないことを受け止めるには
エネルギーが必要でした。

(つづきます)

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2 コメント

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本当に・・・。 (ぴょん)
2008-02-20 09:38:28
芳しくないことを受け止めるには、本当にエネルギーがいると思います。
家族も、そして何より本人も・・・。

それまでに生きてこられた人生の道筋にも大いに影響されると思いますが・・・・。
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Unknown (aruga)
2008-02-20 20:43:02
本当に、そうですね。生き抜くことは大変なことです。
返信する

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