こうした患者さんを支えるには
傾聴の継続などが思い浮かぶと思いますが、
加えて、非薬物的な関わりとして
マッサージなども効果があると思っています。
単に腹部のマッサージで排便コントロールがつくというだけではなく
心がしなやかになるような、
大変な場面でも踏ん張れるような
そんな印象を持ちます。
ミーティングの時、私は研修の看護師さんに
「マッサージって心を強くしてくれるのよ」
そんな風に話をしました。
その数日後、
研修の看護師さんが
研修期間が修了して、
最後に挨拶にいったとき。
患者さんは、
「あなたのマッサージのお陰で心が強くなりました」
そう言って下さったのだそうです。
正直驚きました。
心が強くなる・・
同じ言葉を、患者さんも使っていました。
患者さんにとっても
研修の看護師さんにとっても
このことは、とても、素晴らしい出来事でした。
継続的なマッサージが
身体だけではなく
心にもよい影響があったと
感じた出来事でした。
(ここまで再掲)
ケアの一つ一つの継続が
予想を超えた効果をもたらします。
ただ、気をつけなくてはいけないことがマッサージにはあります。
とても、受動的なケアですから、
時に、むしろ、依存的な関係をもたらしてしまうことがあります。
この時は、
時間の捻出が難しい中でのケアの継続であったことを
患者さん自身がとてもよく理解してくれていたことが
よかったのではないかと思います。
同じケアでも、そこにもっていくまでのマネジメントの在り方や
患者さん一人一人の理解の道筋(医学教育用語でいう解釈モデル)で
効果の出方が変わることも勉強になった出来事でした。
(ハノイ空港にて、再掲に加筆)