バスケやってる若い知人が長期入院になった。その監督が、お見舞いとしてユニフォームを額に入れて送りたいと言った。小額の寄付を集めて・・
まさに春季バスケ試合シーズンが始まったばかりの今。レプリカ・ユニフォームを額に?
知人は何とか現場に戻りたいと希望を持って治療に望んでいる。本物のユニフォームは他の選手が着ているそのレプリカ?君にはレプリカだよって渡すの?!しかも、額に封印して?!?!
この話を元(ちょっとだけ)バスケッターのレジデント-私の片腕S先生に話した。あんまりだと涙をポロリ。
病名も知らせず寄付を集めるというのも普通ではない。加えて、この監督、知人のためにという大義名分を掲げて、病院のルールを逸脱することを自制しようとしない。お見舞い品も、病院のルールを破るということの問題点を話しても、聞く耳を持ってもらえず、変だとはまったく感じないようだった。
片腕S先生に言わせると、最近のTVドラマの影響ではないかと。
美化され、必死に支えているつもりになってしまったり、患者・家族と一体化してクライシスを起こしてしまい見えなくなってしまっているのかもしれない。
患者・家族支援をしていると、疾病療養の相談と同じくらい、周りの人との付き合い方に悩んでいる様子が見えてくる。断るに断れないでがまんをしている人もいる。長期になればなるほどその傾向は強くなる。身の回りで起こったこの出来事で、いつもは見えてこない日本の医療の背景が少しだけわかったように感じられた・・
この件、結局ご家族に話したら喜んでくれたからということで早速注文したそうだ。(普通、いやだとは言わないよね) ユニフォーム代は小額の寄付集めはやめて何とかストックしていた費用から捻出することになったようだが、額縁についてはその後どうなったか知らない・・