その頃から、スパイク状の熱が出るようになりました。
熱の間隔が短くなってきたとき、急な激痛を訴えました。
腸管穿孔でした。
モルヒネの皮下注射の増量が痛みに間に合わず
鎮静をかけざる終えない状況になりました。
ユミさんに説明しました。
その時、感覚的に最期が近いと悟られたのでしょう。
「私これからどうなる?」
その数日前に
死ぬということは蛹から蝶になるようなことかもしれない
とアメリカの友人が言っていたことが話題になったのですが
それを思い出し
「これから・・ 蝶になるのかもしれない」
と伝えたことを覚えています。
モルヒネを何度も早送りで投与しながら
鎮静剤を準備していました。
苦痛の中、ユミさんとご主人の最期の時間でした。