「対馬夜話」の怪奇な話 その5
マムシの仕返し
黒木友右衛門 ある年の夏、草を刈ろうとして、誤ってマムシの体の真ん中より尾の方を打ち切ったが、マムシは、逃げて見えなくなった。
マムシは、切られて頭だけ残ったものが、時々仕返しをする話が多いので、大いに用心して、その後、特に患うこともなかった。
さて、その翌年の夏のある夜、蚊帳に入ろうとして、蚊帳の裾をつかんだが、親指と人差し指の間を喰いついたものがあった。
振り放して、灯をともして見たが、そのものがどこに逃げたか、解らなかった。
喰いつかれた傷が大いに痛んで、数十日過ぎて、やっと治った。
「これは、去年切断したマムシが、今年来て仕返しに来たのであろう。」と友右衛門が語った。
天保8年(1837年)8月7日
マムシの仕返し
黒木友右衛門 ある年の夏、草を刈ろうとして、誤ってマムシの体の真ん中より尾の方を打ち切ったが、マムシは、逃げて見えなくなった。
マムシは、切られて頭だけ残ったものが、時々仕返しをする話が多いので、大いに用心して、その後、特に患うこともなかった。
さて、その翌年の夏のある夜、蚊帳に入ろうとして、蚊帳の裾をつかんだが、親指と人差し指の間を喰いついたものがあった。
振り放して、灯をともして見たが、そのものがどこに逃げたか、解らなかった。
喰いつかれた傷が大いに痛んで、数十日過ぎて、やっと治った。
「これは、去年切断したマムシが、今年来て仕返しに来たのであろう。」と友右衛門が語った。
天保8年(1837年)8月7日
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