今年2月に亡くなった立松和平の最後の小説「風聞・田中正造 白い河」を読みました。立松和平が死の直前に書いたものです。立松和平は栃木県の生まれで家族が足尾鉱山に関係していたこともあり足尾鉱毒事件はライフワークにしていたそうです。
足尾鉱毒被害民が立ち上がり運動が盛り上り官憲と衝突した川俣事件。国会議員として足尾鉱毒事件を取り上げる田中正造。国会で政府を追及することの限界を感じて天皇に直訴する田中正造。被害民の運動や田中正造の行動で社会に注目されていた足尾鉱毒事件が徐々に静まりかえり、政府の足尾鉱山の追求をかわして渡良瀬川の治水事業と変わっていく様子が描かれています。
現在の公害や薬害でも、原因究明にふたをして新しい事業に変えていく政府の姿勢、事件が社会から風化していく様子は、今も昔も変わらないような気がします。
足尾鉱毒被害民が立ち上がり運動が盛り上り官憲と衝突した川俣事件。国会議員として足尾鉱毒事件を取り上げる田中正造。国会で政府を追及することの限界を感じて天皇に直訴する田中正造。被害民の運動や田中正造の行動で社会に注目されていた足尾鉱毒事件が徐々に静まりかえり、政府の足尾鉱山の追求をかわして渡良瀬川の治水事業と変わっていく様子が描かれています。
現在の公害や薬害でも、原因究明にふたをして新しい事業に変えていく政府の姿勢、事件が社会から風化していく様子は、今も昔も変わらないような気がします。