発売当初から多くの副作用死を出した抗がん剤イレッサの裁判で、本日、最高裁判所は発売元の製薬企業んは責任が無いとして原告の上告を棄却する判決を言い渡しました。8年4箇月裁判で闘ってきた原告近澤昭雄さんの裁判は終わりました。私も判決言い渡しの裁判傍聴をしましたが、最高裁判所は入口から法廷に入るまでボディチェックや持ち物検査、通路の見張りなど厳重な警戒態勢で、裁判官が法廷に入るとテレビカメラで静止が数分ありましたが、判決言い渡しは1分とかからず閉廷となりました。長い間苦労して裁判で闘ってきた近澤昭雄さんい対して、この冷たい姿勢はと思うほどでした。これで薬害イレッサ訴訟は終わりましたが、薬害イレッサ問題は解決したわけではありません。この裁判の提訴によって抗がん剤イレッサによる副作用死は年を重ねるごとに減ってきましたし、副作用被害救済制度の中に抗がん剤が対象外となっていましたが、厚生労働省の検討会で議論を始めるきっかけにもなりました。この裁判で社会に対して問題提起はされましたが、問題は積み残されたままです。裁判が終わってもこの問題を風化させずに問題解決のために行動していかなければなりません。まずは被害者の生の声を聞いて薬害イレッサ問題について学び次への行動につなげていきましょう。
薬害エイズを考える山の手の会では、原告の近澤昭雄をお呼びして学習会を開きます。どなたでも参加自由です。是非ご参加ください。
日時:4月24日(水)19時~21時
場所:東京ボランティア市民活動センター会議室A(JR飯田橋駅隣・地下鉄有楽町線南北線飯田橋駅上 セントラルプラザ10階)
参加費:無料