グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

キャッシュレス社会におけるQRコード決済の乱立に思う

2019年09月14日 | 経済
いよいよ10月の消費増税が目前に迫った。
政府が消費増税による買い控え対策として準備したのがキャッシュレス化の推進と期間限定ポイント還元制度だ。
そのキャッシュレス手段だがクレジットカード、電子マネーに加え存在感を増してきたのがQRコード決済である。
QRコード決済で一番印象に残っているのがド派手なサービス開始キャンペーンである。
どこだったか、100億円キャンペーンとかをやっていて果たして元が取れるのかと心配したものだった。
というか今も少し行く末を案じている。(笑)
某調査機関のレポートによれば現在QRコード決済利用者は全消費者の12%弱だ。
これを多いとみるか、少ないとみるか、は判断者に委ねるが気になるのは複数のQRコード決済の重複(利用)者が意外と多いことだ。
これは多くの事業者がせっせとサービス開始キャンペーンを繰り広げた結果と言えなくもない。
あるいは店舗ごとに利用できるQR決済を使い分けする積りなのだろうか。
セブン・アイ・グループがある事情でセブン・ペイの事業化を断念したのは結果的にいい判断だったのかもしれない。
ともあれQRコード決済を巡る企業間競争はクレジットカード、電子マネー業界を巻き込みながら熾烈化する。
中には脱落していく事業者が現れるのかもしれない。

長引く台風15号被害に思う

2019年09月13日 | 社会
千葉県を中心に台風15号関連被害が続いている。
停電がいまだに20万戸以上で続いており熱中症対策や当該地域の食糧品不足などが深刻だ。
さらに断水地域もあるというが住民の苦労は実際に体験したものでないと分からないだろう。
今回の災害は降雨や地震によるものでもなく強風によるものというのが特徴である。
風だけでこれだけの被害を齎すとは新たな教訓である。
残念ながら異常気象の激甚化は今後も進むだろう。
送電塔の対風力強度チェックなど早急にやるべき課題は多い。
停電からの復旧スピード短縮には各電力会社間の協力・連携や電事連としての一体的活動も有効だ。
中長期対策も重要だが当面の復旧のためにはどう対処するのか、・・・事態は「待ったなし「」である。
蛇足だが今回の台風では我が家にも被害があった。
屋根の瓦が1枚地面に落下していたのだ。
即刻馴染みの瓦屋の連絡したのだが今だに工事日程については回答がない。
おそらく修復要請が殺到し対応スケジュールの目処が立たないのだろう。
こんな小災害でも気が気ではない。
ましてやもっと大きな被害を受けた住民の心中はいかばかりか・・・、察するにあまりある。


今、内閣改造を行う時期なのか

2019年09月11日 | 政治
第4次安倍内閣が発足した。
その結果重要ポストは留任・再任で固まり、その一方で13人の初入閣者が生まれたのだが彼らの多くは首相の側近と、俗にいう滞貨一掃対象で占められ清新さとはほど遠い。
首相は今回の改造に「安定と挑戦」とのキャッチフレーズを冠していたが本当にどれだけ「チャレンジ」が実践され成果を創り上げていくのか期待と関心をもって注視していきたい。
それはそれとして先日首都圏を襲った台風15号の被害は結構深刻だ。
災害の復旧はほぼ全省庁に関わるのだがこんな時に閣僚交代など一旦止めるべきではないのか。
今はまだ「復旧ファースト」の時期だ。
電力や水道すらままならない地域がある中で内閣改造を行わねばならない理由や大義があるのだろうか。
新閣僚の晴れがましい表情と被災地住民の疲れ切った表情に大きなギャップを感じる国民は多いはずだ。
政治は国民の窮状にもっとセンシティブであって欲しい。

老後資金2000万円必要問題はどこに行った

2019年09月10日 | 政治
先ごろ金融庁のプロジェクトチームが老後資金として2000万円が必要として物議を醸したことがあった。
主管する財務相はこれを全否定、当該レポートはお蔵入りになってしまった。
老後の経済生活設計に一石を投じたこのレポートがこんなことでウヤムヤになってしまうのは本当に残念だ。
厚労省はキチンとフォローすべきだと思うがどうだろう。
老後の経済問題は一人ひとり違うというのはその通りだろう。
そうはいっても数千万人分を一人ひとり個別に制度設計するなど現実的ではない。
ただ毎年受け取る(と予定される)年金額や持ち家の有無、現在の家計支出を整理するだけで各個人の必要老後資金は粗々判明するはずだ。
ついでに言えば60代以降の家計支出の逓減カーブも提示したらいい(何も60代の家計支出を90代までそのまま続けることはないだろう)。
政府は例のレポートを全否定するだけでなくオルタナティブを提示し国民に「安心」と将来設計のツールを提供してほしいと思う。
「そんなことは怖くてできない」というのならもはや任に耐えないとして早々に職を辞すべきだろう。

韓国・法相候補の2度の聴聞会に思う

2019年09月08日 | 政治
韓国・法相候補の2度にわたる長時間聴聞会がマス・メディアを賑わせている。
まるで日本国内の出来事なのかと思ってしまうほどだ。(笑)
それにしてもあの聴聞会の長さには驚く。
無論休憩時間は採るのだろうが11時間、14時間というのは受ける方も攻める方も体力勝負だねぇ・・。
日本では先日吉本興業トップの釈明会見が6時間を超え異例の長さだと言われていたが会見の中身はともかく時間制限を設けない姿勢は好感されていた。
日本も今後韓国スタイルが一般化していくのだろうか。
もう一つ驚いたのが依然として大統領は当該候補の法相任命を予定していることだ。
日本では閣僚候補の身体検査は当たり前のようである。
これほど疑惑のある(たとえ家族であっても)候補は大統領側近、永年の友人といえども登用は無理だろう。
これでも任命を撤回しないのは大統領の権限がいかに大きいものか、を忍ばせる。
この辺りは日本の首相も近づきつつあるのかもしれない。
地政学的にみれば日韓の隣国関係は変化しない。
良くも悪くも相互に影響を与え合っていくのだろう。

ウラジオストックでの日ロ首脳会談に思う

2019年09月06日 | 国際政治
ウラジオストックで日ロ両首脳が20数回目の会談を行ったが合意内容は11月のAPECでの再会談と平和条約の交渉継続だった。
首相は合意事項は確実に進展していると語っているが実際のところはどうなのだろう。
ロシア大統領は事前に色丹島における水産加工場のオープニング式典にビデオで参列していたというからこれは間違いなく実効支配のアピールなのだがこれについて面と向かって抗議できないとすれば明らかに攻め込まれていると言っていいのではないか。
北方領土問題を含め平和条約交渉を未来志向で作業するというが何時になったら完了するのか、見当もつかない。
首相は空路による日帰り墓参の実現を成果として語っているようだがこれがゴールなのだろうか。
政府は今まで「交渉事ゆえ詳細は差し控える」としてきたが何時まで引き延ばす意向なのだろうか。
そろそろ今までの交渉過程をある程度明らかにし今後の交渉方針を練り直す時期に来ているのではないかと思う。

日産自動車社長の報酬規程違反疑惑に思う

2019年09月05日 | 経済
日産自動車西川社長の報酬に社内規定違反の疑いが浮上しているようだ。
社長は当該部分の返還する意向のようだが問題は返還云々ではなく「なぜ社内規定違反が起きてしまったのか」「社長は事前にどこまでこの事実を知っていたか」ということだろう。
法律違反ではないから穏便に処理すればいいというものではない。
今回の疑惑浮上に従業員や株主、取引先の失望はいかばかりかと思う。
経営陣が役員報酬などを勝手に決め、受け取るることなど厳に慎むべきだしそのために社内規定があるはずなのだ。
その社内規定が蔑ろになっているとしたらこれは由々しき問題だ。
それに一連のゴーン元会長の追放劇騒動は何だったのかということになる。
今となっては「同じ穴のムジナ」だったのかという気もしてくる。
もういい加減な取り繕いはできないだろう。
場合によっては役員の大幅な交代に結び付くのかもしれない。

出口の見えない香港大規模デモに思う

2019年09月01日 | 社会
香港で起きている大規模デモがどうにも終息する気配がない。
香港行政政府は大規模デモのリーダーを拘束、デモ隊をけん制したのだがかえって怒りに火をつけるだけだった。
最近では九龍半島側にも(デモが)飛び火している。
基幹交通機関を占拠し市民生活にも影響大なのだが「市民の中にも支援者が増えている」と言うから情勢は複雑である。
かといって行政側に妙案はない。
最近では着色水で放水しているようだがいかほどの効果があるのだろかうか。
大量検挙など強硬措置は最後の手段として残っているが国際世論も気にかかる。
諸外国に対し「内政干渉は止めて」というが空しく響くだけだ。
結局このまま睨み合いと小競合いが続くのだろう。
双方が一致点を見つけるためには両者が同じテーブルについて対話するよりほかないと思うのだがそれができない。
行くところまで行くのかねぇ。
こんなチキンレースなど見たくないのだが・・・。