ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩できるか?

はじめにお読みください

健保連大阪中央病院に勤務するラパロスコピスト(腹腔鏡術者)のブログです。婦人科腹腔鏡下手術、子宮内膜症、慢性骨盤痛等の治療を専門としています。

このブログでは腹腔鏡下手術、子宮内膜症、子宮筋腫に関する基本的な事柄については解説していません。まず、下記のウェブサイトをご覧になることをお勧めします。
日本子宮内膜症協会
子宮筋腫・内膜症体験者の会 たんぽぽ

手術を希望される方はこちらをご覧ください。

医療相談、ご質問にはお答えしませんのでご了承ください。

おすすめの本はこちら?ブックス・ラパロスコピスト

子宮筋腫の診療ガイドライン その5

2009-01-02 | 子宮筋腫
6. Laparoscopic myolysis may present an alternative to myomectomy or hysterectomy for selected women with symptomatic intramural or subserous fibroids who wish to preserve their uterus but do not desire future fertility.

laparoscopic myolysisは日本では行われていない。この手術の内容を知っている人は日本ではほとんどいないだろう。

laparoscopic myolysisは10mmほど間のあいた二本の串状の双極電極を子宮に刺入させ、電流を流し、筋腫の栄養血管を凝固させ、筋腫を壊死させてしまう手術である。何回か筋腫の底をめがけて電極を刺し、通電し凝固させると筋腫の血流がなくなり表面は白くなる。これを腹腔鏡でおこなうものである。妊娠を希望しないが子宮を温存したい人にとってはよい手術らしい。

laparoscopic myolysisは1990年代にAAGLでAwardを受賞した。私もビデオで一度見たことがあるだけだが、北米では普及しているのかもしれない。日本では普及しないだろうと思う。
コメント
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