ガイドラインは以下の結論で締めくくられている。
Conclusion
Thirty percent of women have uterine fibroids and the majority of them will not require intervention. For those women who present with symptoms, the menu of options for the treatment of uterine leiomyomas is expanding. These technologies are relatively new and although many are promising, they often lack long-term data, which interferes with our ability to present all risks and benefits with assurance. Ongoing research and data collection will help us assess the relative merit of newer options as the technology continues to expand.
30%の女性に子宮筋腫があり、その大部分は治療をする必要がない。症状のある女性に対して、治療の選択肢は拡がってきている。しかし、それらは新しく、長期予後はわかっていない。・・・・ということである。
おそらく、一般の人がこのガイドラインを読めば読むほどわからなくなってくるかもしれない。
この勧告にしたがえば、
・症状のない筋腫は治療の必要がない。
・(妊孕能の温存が必要ない場合)いまでも子宮全摘が根治的で高い満足度を得られる治療法である。
・筋腫核出術やその他の子宮を温存する治療は、再発や再治療の可能性を理解しておくべきである。
ということになり、結局、むやみやたらと治療する必要はないと言っているように思える。
子宮筋腫で手術を希望して大勢の方が私のところに来られるが、手術になる(私が手術をすすめる)のは結局3割程度しかなく、「まだ、しなくてもいいんじゃない?」ということになることが多い。筋腫を指摘されても、とくに症状がなければ、ゆっくり考えてから治療を選択すればよい。あまり症状のない人(筋腫があることで特に困っているわけではない人)は、わざわざ手術の専門医を受診しなくてもいいのではないだろうか?