一龍斎貞水…「ご挨拶」
一龍斎貞鏡…『源平盛衰記 -扇の的-』
一龍斎貞友(ゲスト)…『左甚五郎伝 -竹の水仙-』
一龍斎貞山…『赤穂義士外伝 荒川十太夫 -出世の太刀取り-』
師匠と弟子が共演する会を「親子会」というそうですが、今回は血のつながった正真正銘の『親子会』。
会場は座敷・カウンターを含めて25人ほどのキャパに、ぎっしり満員!
開演前に飲み物と小鉢(共に選択)が出るのですが、ほとんどのお客さんがお酒やビールを注文する中、アタシは“らしくない”ウーロン茶を注文。
演芸前にはアルコールを飲まない主義なんで、ウーロン茶で「比内どりのモツ煮込み」をいただきました・・・この煮込みがバカンマ
開演予定時間から遅れること10分。
まずはいきなり貞水先生が登場され、この会のいきさつと貞鏡さんの紹介。
「基礎がしっかりしているので将来が楽しみ」と貞鏡さんをべた褒めした後、「あまり褒めて楽屋でいじめられても困るから…」とご自分のお弟子さんもちょっぴりヨイショ!
「昔の贔屓は芸人に“良い悪い”をハッキリ言ったもんだが、最近はファンが多いから良いことしか言わない・・・これじゃ将来が不安になる」
10分弱の「ご挨拶」でポイントを押さえ、しっかりと笑わせる・・・さすがです
貞鏡さん
持ちネタの中でも安心して聴ける『扇の的』の一席。
釈台に背を向ける席だったため、貞鏡さんの高座姿はあまり見ることができませんでしたが、得意ネタをキッチリと。
ただ、肝心の「切れ場」で“ひきごと”を入れてしまい、ちょっとメロメロになる場面はありましたが・・・
アタシが貞鏡さんに望むのは『本格派の講釈師』になって欲しいということ。
貞水先生もおっしゃっていましたが、「笑わせるのは噺家に敵わない」んですから、“笑い”よりもキッチリした講談を見せることに専念していただきたい。
他の講談師さんが“笑い”“ウケ”を取っても、貞鏡さんは「講談道」を突き進んで欲しいと思っています
貞友先生
ゲストということで『竹の水仙』をあっさりと。
ご自身の役割を心得ていらっしゃるという感じの楽しい一席でした!
貞山先生
この『出世の太刀取り』=荒川十太夫って、どこかで聴いたことあるなぁ…と思って調べてみたら、昨年6月の浪曲定席で五月一朗先生がかけた「誉れの三百石」でした
講談では初めてとなる荒川十太夫の読み物、やっぱり貞山先生の『義士伝』は聴き応えがありますなぁ~
終演後、宴は続くようでしたが、アタシは新宿へ行くために早々にお暇させていただきました