8月8日~16日 清水寺 千日詣で
愛宕神社の「通夜祭」の時にも千日詣でについて書いた。ここ清水寺でもこの間に行われる。本来は、千日間お堂に籠って祈り続ける事を言う。確か清少納言の徒然草にも、清水へ参る件がある。しかしある特定の日を決めてその日一日で、千日詣でと同じ功徳があるとしたのだ。なかなかいい解釈であり、お寺の信者集めの策であり信仰拡大の戦略でもあるのだろう。
清水寺では、この間内陣の更に中の内内陣にまで入れる。本尊は、11面千手観音(清水式)、2本の腕で頭上に釈迦如来の化仏をささげ持っている。誠にご利益の高い美しい姿だ。ただし、33年に一度しか公開されない秘仏だ。通常目に触れるのはその「お前立」お前立とは、秘仏の本尊に代わり厨子の前に安置されるレプリカのようなものだ。御本尊の姿に似せて作っている場合と全く違うお姿の場合があるが、清水寺では御本尊もこのようなお姿だ。地蔵菩薩と毘沙門天の脇侍とその他諸仏をたくさんに従え一番奥に安置される。普段は清水の舞台北奥の内陣は暗く見えない。そこに入る事の出来る貴重なチャンスだ。
京都市内は、精霊をお迎えする行事が、あちこちで行われて、あの世とこの世の交流が始まり、京都は一心に「祈り」の期間に突入していく。
京都手帳から主な「精霊(しょうらい)迎え」のお寺を紹介する。
六道珍皇寺 ~10日 千本えんま堂 ~15日 千本釈迦堂 ~12日・16日 妙心寺 ~10日