8月初旬から 七夕飾り
昨今京都の町中に「七夕飾り」が目につく。7月7日ではなく旧暦の8月初旬からの開催が中心のようだ。仙台や平塚が有名だが、ここ京都も徐々に七夕のメッカとなりつつある。しかし、古都京都の七夕祭の本質は「乞巧奠」である。
乞巧奠のしつらえ
まず、七夕は五節句の一つである。
例えば、1月7日に七草粥を食べる習慣が正式には「七草粥の節句」と言う。また3月3日の「桃の節句」、5月5日の「菖蒲の節句」、最後は菊が咲く時期に作られた9月9日の「菊の節句」がある。あとの三つはそれぞれ「ひな祭り」「子供の日」「重陽の節句」とも言われる。
さて、乞巧奠(きこうでん、きっこうでん、きっこうてんなどと読む。)奈良時代に唐から伝わったもので、今の七夕祭りのことである。しかし本質は、織姫に織物技術の上達を願い、さらに諸芸の上達を願うのだ。平安の昔、宮中では、清涼殿の東の庭において事細かく決められたお供え物を並べて、天皇自ら祈ったのである。それが江戸時代には手習い事の願掛けとして一般庶民にも広がったのである。そしていつの間にか笹の葉に願い事を書くようになった。願い事も今やなんでもOKになった。
七夕祭り月遅れの8月7日を中心に、市内各地で行われる。その主なものは、
① 堀川エリア8月4日~10日 御池から一条戻り橋辺りまで一方通行で行われる。
② 鴨川エリア8月4日~10日 仏光寺通から御池辺りまで、七日には八坂神社内で冷泉
家の方による乞功奠の解説セミナーがある。
③ 岡崎エリア8月11日~12日 岡崎公園や平安神宮の大鳥居周辺が出店でに賑わう。
その他、梅小路公園や北野紙屋町周辺でも実施される。北野天満宮では御手洗川足つけ神事も行われる。
浴衣の若い女性でいっぱいになるだろう。若くなくても織姫に願いを込めるのは悪くない。しかし願い事は、「身体健康」だ。