中小企業診断士 藤田雅三 ブログ

~コンサルティングblog~ざっくばらんにいろいろ書きます。

主力商品はアイテムを増やし、恐れずに大容量を売ってみる

2010年07月30日 14時28分35秒 | マーケティング・販促

食品業界ではずいぶん前から「個食化」「ひとり用」というキーワードで商品開発がされてきました。
「個食パック」であるとか「ミニパック」等々。
また、単身者の増加や、高齢化などによって、食品業界に限らず日用雑貨などにおいても、1回分や、使い切りタイプの商品が多く開発されています。

本日の日経MJに次のような記事がありました。

「衣料ケアスプレー 花王、ライバル一吹き」
・花王の「服のミスト」は今回の調査で、詰替用が本体を大きく上回るシェアを占めた。
・最大の特徴が液体とボトルがともに透明で一目でわかるようになっている点だ。
・詰替用の分量を本体2本分の400mlにしたのにもしたたかな戦略がある。
詰替用を買って本体に補充しても「もう1本分のこしていると思うと、気前よく使えるのが人間の心理」
・勝利の方程式
①「透明」で安心感
②つめかえ分量増やす
③ついで買い誘う陳列
(引用:2010/07/30 日経MJより)

とのことです。
①の安心感というキーワードも重要です。③については販売担当者なら誰でも気にしているところ。

最近の商品開発で結構見落とされがちなのが、②の「大容量」「大パック」ではないでしょうか。

消費者の嗜好の多様化や、個人化が進み、ひとりひとりに合わせたマーケティングなどの手法がきめ細かく高度になって、「大容量で売る、大量に売る、単価を上げる」という昔ながらの基本的戦法が忘れられがちな気がしています。

昔よく耳にした「一物三価」(いろいろ意味はありますが、より多く買ったほうが安い・・・ということで)という言葉も最近はあまり聞かなくなりました。

主力商品、売れている商品は量目を変えてアイテムを増やして売ってみることが大切です。
「こんなに沢山必要ないから買わない」とか「うちの客層は単身者や老人が多いから大容量は売れない」という固定観念にとらわれない方が良いと思います。

上記の②のような人間の心理はだれにでもあるものです。特に一度に消費してしまわなくてはならないようなものでなければなおさら大容量にチャレンジしてみることは有効でしょう。

また、一度に食べきってしまわなければならない、外食や惣菜ビジネスにおいてさえ、「デカ盛り」や「メガ○○」といったボリューム商品が流行っています。
ドライ食品では、日清焼そば1.5倍といった、インスタントラーメンなどでは前から大盛り系のアイテムが存在しています。
ホントは1.5倍ではなくて、意外に2倍や3倍の商品が売れる時代かもしれません。

いきなり定番にするのが難しければ、「期間限定」でテスト販売してみても良いでしょう。

何がヒットするかわからない時代ですから、臨機応変に可能性にチャレンジできる体制が必要です。

さて、あなたのビジネスでは、「主力商品のアイテムを増やす」、「大容量を売る」といった手法にチャレンジしてみることはできないでしょうか?

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