価格戦略をとるうえで、商品のサイズは非常に重要な問題です。
特に食品になると、価格が気にならないくらいおいしい!かどうかは食べてみなければわからないので、見た目の商品サイズによっては割高にも、お値打ちにも感じてしまいます。
こんにちは!経営コンサルタント 中小企業診断士の藤田雅三(フジタ マサカズ)です。
先日の日経産業新聞に次のような記事がありました。
「”徳用”と”標準”の中間容量 不二家『中袋』を積極投入」
・不二家が菓子の容量を見直す販売戦略を打ち出している。量の多い「大袋」入りの徳用タイプは節約志向の消費者に人気だが、スーパーでは特売の対象になりやすく収益圧迫要因となる。
・価格帯も中間の中袋入りをはめ込むことで大袋の安売りに歯止めをかけ、収益構造の改善を狙う。
・「消費者は価格の割に量が多いというお得感が得られる上、支出の絶対額が減る。メーカーと小売りは過度な価格競争にも巻き込まれない」
・「アーモンドビター」の場合、大袋は30粒入りで店頭想定は特売で298円前後なのに対し、中袋は18粒入り198円前後だ。
・同社が初めて中袋入り商品を導入したのは07年秋発売の「ハートピーナッツチョコレート」。チョコ商品を順次投入したところ、値ごろ感と容量が受け、2009年の中袋入り菓子の売上高は23億円と前年の2.3倍に一気に拡大した。
・今年6月には~~~テレビCMも放映するなど社内の期待は大きい。10年の売上は前年比5割増の35億円を見込んでいる。
(引用:2010/08/27 日経産業新聞より)
とのことです。
もともと「徳用」として「大袋」商品を出しているにもかかわらず、小売店がお得感を出すためにさらに値引きして「特売商品」の目玉として販売してしまえば何のための徳用大袋なのかということになってしまいます。
一度リセットする必要がありますが、お客様に「お値打ち感」は提供していかなければなりません。
単価も上げたいところですが、できるだけお客様が手に取りやすい、買いやすい値頃である198円という価格帯に設定し、それに合わせて入数や内容を検討して、お値打ち感のあるパッケージサイズを作り出していっています。そうすることで販売量も金額も一気に伸びているとのこと。
ただ、それでも安売りを志向する小売店に対してどう理解を促するかという問題はありますが、こうしたラインナップを多く揃えて、新しいカテゴリの定番商品としていくような地道な努力と小売店の巻き込みは欠かせないでしょう。
さあ、あなたのビジネスでも、商品サイズやパッケージサイズを見直してみませんか?
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