毎朝更新の携帯ブログ

全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
福地脩悦の毎日更新の携帯ブログです。

北海道北方建築総合研究所…札幌~旭川

2008年08月20日 21時08分35秒 | Weblog
厚さ10センチのグラスウール断熱材から逃げる熱量は約0.4wです。40wの電球を一時間、点灯させると40wのエネルギーを消費し、それだけの熱を発します。10センチのグラスウールは、その電球の熱の10分の1の熱を逃がします。その40wの熱を逃がす条件とは、断熱材が100mm厚さである事、内外温度差が1℃である事、その面積が1㎡である事です。
したがって40w/㎡k(㎡は面積、kは温度差1℃)と言う単位が付く事になります。

グラスウール以外の素材では、10センチの厚さのコンクリートはグラスウールの約40倍の1600w、10センチの木材でも約4倍の16wの熱を逃がします。
やはりグラスウール断熱の効果はとても大きいと言う事が解ります。これは、空気と言う熱の伝え難い気体を綿の中に含有させて断熱効果を保持しています。ちなみにファースの家に使用しているエアライトは、グラスウールの約半分20w程度に抑える事が出来ます。

これは、各素材の断熱特性数値ですが、その数値どおりの断熱効果を長期間にわたり保持させる事が至難の技なのです。各断熱メーカーが技術を競っているのも、断熱材それぞれに一長一短があり、長点だけを際立たせる研究を懸命に行なっているのです。

北海道の旭川市に北方建築総合研究所(旧寒地住宅研究所)と言う道立の施設があります。
以前は札幌市内に在りましたが現在、旭川市内の工業団地に最新の研究、試験、実験などの装備を備えた建築総合研究所です。耐震試験、耐火試験、断熱性能などの温熱研究試験や積雪対応や日射対応などの研究を行なっています。

高気密高断熱の定義を構築したのも、この研究所だったと記憶しております。
多くの博士号の資格技術者が各研究を行なっており平成元年に建築したファース一号棟の気密テストをして戴いたのも、この研究所(旧寒地研)でした。
公的な研究所ですが、各技術者がかなり自由に研究テーマを定め、様々な研究を行なっているようです。
温熱環境に関する技術の多くがこの研究所から発信されているようです。

今日は当所、環境科学部の工学博士、高倉政寛(まさひろ)さん(写真)の研究室を訪問して現況の省エネ技術の意見交換を行なって来ました。
刻々と変貌するエネルギー事情に対応するための研究に多忙を極めておりました。その後、旭川市内の木建メーカー飛弾野産業さんを訪問、夜はファース工務店、泰平工務店の菅原社長(後日ご紹介)と久々に楽しい話題に講じてきました。

今日は最高気温17℃の寒さを感ずる旭川でした。明日は20℃の温度差がある本州に移動を…
家スペシャルfasオフシャルサイト毎日更新
ブログ総集編
函館市・北斗市周辺の方々は